Love Live!Aftertalk!

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ラブライブ!サンシャイン!!無駄話 ~空の旅人の正体を探って~「SKY JOURNEY」と「白い羽根」

SKY JOURNEYに関するお話をぼんやりと。

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■SKY JOURNEYの物語

2ndLIVETOUR色々な出来事がありましたが!

トピックスとして思いつくものの一つとして、「SKY JOURNEY」が「HAPPY PARTY TRAIN」の「続きの物語」であることが、キャストの口から明言された...というものがありましたね。

名古屋・神戸公演では「SKY JOURNEY」を披露した直後のMCで毎度語られておりました(何故か埼玉では割愛されましたが)。それだけ強調する...ということは、我々になんらかの意図を伝えたかったのかな?とも思えます。

そこで今回は、この「SKY JOURNEY」に関する個人的なインプレッションを、いつも通りぼんやりと書いていこうかなぁと思います。

既に語られつくした部分もあるとは思いますが、2期開始前の暇つぶしにでもボンヤリとお読み頂ければ幸いです。

 

■「ラブライブ!サンシャイン!!」のイデオロギー

「SKY JOURNEY」が「HAPPY PARTY TRAIN(以下HPT)」に連なる物語である...ということは、まずは「HPT」の持つ物語性を読み解く必要がありますね。

「HPT」は「君のこころは輝いてるかい?」「恋になりたいAQUARIUM」に続くAqoursにとっての3枚目のナンバリングシングル。

2枚目のシングル「恋になりたいAQUARIUM」はμ'sの2ndシングル「Snow halation」に倣って「ラブソング」としてあてがわれた枠...という気がします。そう考えるとこの曲は一連のラインナップの中ではいずれ「イレギュラーな楽曲」という扱いにもなっていきそうです。

となると、「HPT」は1曲挟んで「君ここ」に連なる「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品の「正統なイデオロギー」を継承する楽曲なのかな?と想像できます。

では、そもそも「ラブライブ!サンシャイン!!」の「イデオロギー」ってなんなのだろうか?となるのですが、その「イデオロギー」に影響を与えた「物語」は意外にもパっと浮かびます。

それは、やはりラブライブ!The School idol MOVIE(以下劇場版ラブライブ!)」ではないでしょうか。

 

■「劇場版ラブライブ」と「サンシャイン」

「劇場版ラブライブ」と「ラブライブ!サンシャイン!!」の世界観が強い近似性を持って描かれているのでは?という発想は、当ブログの基本的な姿勢でして...。

この辺はそれこそ、あらゆる考察記事でしつこいほど書かせていただいているので、ここでは概略に留めさせて頂きますが。。

例えばデビュー曲である「君のこころは輝いてるかい?」の歌詞が、「劇場版ラブライブ」の主題歌「SUNNY DAY SONG」のアンサーソングとして作詞されているようにしか思えなかったり...。

ishidamashii.hatenablog.com

 特典曲「太陽を追いかけろ!」にも「SUNNY DAY SONG」へのオマージュが捧げられているように感じられたりとか...。

或いはアニメ版の物語全体に、「劇場版」へのオマージュ的な視線が捧げられていたりとか...。それこそ例は枚挙にいとまがありません。

そう考えれば、「HPT」にも、「劇場版」が伝える「イデオロギー」が継承されているのも、自然なことのように思えます。

 

■HPTの歌詞世界

HPTの歌詞を読み解いてみましょう。

冒頭の「開いた 花の香りから 受け取ったよ次の夢を」が「劇場版ラブライブ」のラストシーンに紐づけられているのでは?というのは、前回のHPT考察記事でも触れた通り(ここに関してはHPT発表時に指摘されている方が多数いらっしゃった部分でもあります)。

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 冒頭から続く「さぁどこへ行こうかな 跳ねるように行こうかな」という歌詞も「劇場版」の物語全体を通して、終始「跳ね」続けた、主人公=穂乃果を想像させます。

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 更に連なる「はじまりと(さよならを) 繰り返して」という歌詞。

ここには「終わり」を選択することで、そこから「新しい夢」が始まることを期待したμ'sのメンバーと、「映画」そのものの「結論」も象徴されているように思えます。

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たこの「始まり」と「終わり」が「繋がり」→「繰り返される」という「輪廻的な構造論」は、「劇場版」の物語全体の構造(冒頭幼少期の穂乃果の耳に、その時点ではまだ誕生していないはずのSUNNY DAY SONGが聞こえてくるといった描写)と関連しているだけでなく、彼女達のラストシングル「MOMENT RING」でも主張された、やはり「ラブライブ」というシリーズ全体が持つ「イデオロギー」とも言えます。

 

■「輪廻」を繋ぐもの

「劇場版ラブライブ」では、「終わり」と「始まり」を繋ぐものの象徴として「SUNNY DAY SONG」が登場しました。

この楽曲はA-RISEのリーダー綺羅ツバサが、μ'sのリーダーである高坂穂乃果に「スクールアイドルを代表する曲を作ってほしい」と依頼し、共に生み出した「スクールアイドルのアンセム」です。

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この楽曲は例え時代が過ぎ去り「μ'sやA-RISEが人々の記憶から消えた」としても、この曲を聞いた人に「彼女達=スクールアイドルの願い」と「希望」をいつでも呼び起こすことが出来る「装置」として存在する楽曲でもあります。

いわば「希望」を「喚起する」ための「触媒」として存在するもの。それが「SUNNY DAY SONG」でもあります。

HPTの楽曲世界にも同じモチーフがテーマとして用いられているのでは?というのは、以前に「HPT」をPVの構成から読み解いた時に示した考察でした。

ishidamashii.hatenablog.com

 「終わり」を「終わり」として受け取るのではなく、「終わり」を「新しい始まり」として受け入れることで、「自らの視点を変化させる」。そうすれば「終わってしまうという事実」に打ちひしがれるのではなく、「終わるからこそ」逆に「今を楽しむのだ」と「ポジティブにとらえ直せる」はず。それは「運命」に関しても同じ。「ままならぬ運命」すらも「楽しんで」しまえれば、「運命すらも乗りこなすことが出来るようになる」はずという考え方。即ち、自らの「人生」についてすら楽観的になれる。

だからこそ「HPT」は、レール(定められた運命・時間・時代を象徴するもの)を自ら「外れ」、「自由な宇宙」へと「跳んでいく」のでは?というのが、前回の考察の内容でした。

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こう捉えると、「HPT」も「SDS」も「同じテーマ」を以て作られている楽曲であることが、よりはっきりと分かるような気がします。

 

■空の旅人

「SKY JOURNEY」は「HAPPY PARTY TRAIN」の「後のお話」である。

となると「SKYJOURNEY」の正体は、「SUNNY DAY SONG」が持つ役割と同じ。即ち「時間」や「時代」や「運命」という定められた「枠」から外れ、あらゆる時代に偏在するもの=「希望」を人々の胸中に「喚起」すべく遣わされた「触媒」と考えるのが正解かもしれません。この二つに共通するのは、「希望」を胸に秘めながら、「輝きを待っていた」人々の心に「希望」をはっきりと目に見える形で「具現化」してあげる役割を持っているということ。

どこから来たの? ずっと遠くから!
答えてるようで答えてない
君は
まるで僕の知らない 世界にいたと

 あらゆる「時代」「時空」に偏在する「概念」だからこそ、「まるで僕の知らない 世界」から来た...と表現されているのでは、と納得ができます。

どこを目指すの? もっと遠くへと!
答えが空を 指差してた
君と
まだ見ぬ場所について 話してみたい
心躍る 未来の鼓動

 上と同様の存在だから、「もっと遠く」の「未来」へも飛んでいく。

すぐにここから次へと旅立つだろう
その笑顔には 
(ためらいがなくて)
羨ましくなるよ眩しい故に

 「すぐにここから次へと旅立つ」のは、「希望」を人の「胸」に「喚起する」こと自体が、「SKYJOURNEY」の「存在理由」だからなのでしょう。「希望」を「喚起」させたら、すぐにまた「次」の「輝きを待っている人」の元へと飛んでいく、という風に解釈できます。

胸に確かなもの持ってたら
それだけでなんとかなるって
どこへ行っても 語り続けて
勇気が伝われば 大丈夫
そんな熱い想い 君から
受けとるのは 僕だけじゃない
世界も広く 熱いよ

 「受け取るのは 僕だけじゃない」。それは「希望」が「時代」や「時空」とは関係なく、どんな人の胸の中にでも、「あまねく存在する物」だからでしょう。

 

■羽根

...ここまで書いていて、どうしても思い起こすのは「ラブライブ!サンシャイン!!」における「羽根」の存在です。

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ラブライブ!サンシャイン!!オフィシャルファンブック」において、酒井監督はこの「羽根」を「ある種の象徴」として登場させたと語っていらっしゃいます。

以下抜粋。

この羽根、実はずっと千歌の目に映っていなかった。第1話の時もずっと。もし、この羽根がμ'sが見ていた”なにか”だったら、第12話のあそこで初めて見えるようになった。そしてその手につかめるんだろうなと。

(中略)これは自分の個人的な解釈なのですが、μ'sがくれた”夢”に羽根があったとしたら、風に乗ってバーッと飛んで、いっぱい散らばって。おそらくAqoursみたいなスクールアイドルたちは全国にたくさんいて、その羽根はみんなに平等に届いています。その時は見えなくても、その瞬間に心が動いて「なにかをやらなくちゃ!なにか始めたい!!」と思えたきっかけがその羽根だと思います。

(中略)自分はあの羽根が1つだけじゃないと思っています。夢の数だけ、羽根がある。その1枚が、アキバから離れた内浦にも降りてきていたのだと。(後略)

「その時は見えない」が、「希望」を抱いた瞬間に「目に見えるもの」。この「羽根」こそ「SKY JOURNEY」が「輝きを待っている人」に「渡しているもの」なのでは?と思えます。

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「サンシャイン」だけでなく、「ラブライブシリーズ」においても度々重要なモチーフとして登場する羽根が、「SKY JOURNEY」という楽曲と繋がっている。

そう考えれば、「SKY JOURNEY」という楽曲が「ラブライブ」シリーズ全体においても「重要な意味」を持つ楽曲なのでは?と理解できる気がします。

...ということで、「SKYJOURNEY」に関する個人的なインプレッションでした。

ちょっと難しい内容で、文字にするのに時間がかかりました。また、分かり辛いところなどはちょいちょい手直ししていこうと思います。悪文で申し訳ない。。

 

さて、いよいよ本日22時半から「二期」スタートです!皆でこの「旅」を楽しみましょう!