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「ラブライブ!サンシャイン!!」2期総括コラム【キャラクター番外編 Saint Snow(鹿角聖良・鹿角理亞)】

皆様こんにちは、こんばんは。

前回大団円を迎えたキャラクター編なのですが(?)今回は番外編。

Saint Snowをお届けします。

1期ではAqoursの「ライバル」として登場。

2期では「もう一人の主人公」とも呼べる存在にもなった彼女達。

ラブライブ!サンシャイン!!」のキャラクターを総括する...という意味ではやはり彼女達の物語も総括する必要があるように思えます。

前回函館UCの感想と重複する部分もあるかと思いますが、これまでの物よりライトな内容になると思いますので、是非肩の力を抜いてお付き合い頂ければと思います。それでは参りましょう「Saint Snow」篇です。

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Saint Snowと「在り方」

彼女達二人がスクールアイドルを志す上で欲したもの。それはAqoursと同じ「輝き」。

μ'sの放つ「輝き」

自分達と同じ「普通」の少女たちが、何故あれだけの「輝き」を放つことが出来たのか。

1期12話で聖良本人の口から語られた通り、聖良と理亞もその「輝き」の正体を探りました。けれども答えを得ることが出来なかった。

そこで二人は、まずは「彼女たちと同じ場所に立とう」と考えました。

「頂点」に立って見る景色。そこに立てば自ずと「輝き」の正体と意味を知ることができるはずだと信じたのです。

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その中で、彼女達が憧れ目標としたのはμ'sではなく、A-RISE

圧倒的な「人気」に支えられ「スクールアイドルの象徴」となったμ's。

そんなμ'sよりも先に「完璧」を追求・体現し、その「パフォーマンス」を以て圧倒的な支持を得たもう一方の「スクールアイドルの象徴」。それこそがA-RISEです。

どのようにして「輝き」を手にしたのかが「不透明」なμ'sと違って、「パフォーマンス」が評価されることで頂点を掴んだA-RISE。ひょっとしたら「輝き」を追い求めるSaint Snowにとっては彼女達の方が分かりやすい「指標」になったのかもしれません。

ストイックに「パフォーマンス」を高め、それによって頂点を掴んだA-RISE。その背中を追おうと決めたSaint Snow

だからこそ彼女達は「ストイック」に「パフォーマンスの向上」を求める。

A-RIZEの背中を追うために、スクールアイドル活動において「甘え」や「妥協」を許しません。

ひたすら真っ直ぐに己を鍛え、それを以てただただ頂点を目指して進んでいく。

それこそがSaint Snowが「輝き」を手に入れるための唯一の「方法」であり、そこにSaint Snowの「在り方」が象徴されています。

 

Saint Snowと「揺らぎ」

Saint Snowの二人が大事にするのは「ストイック」さに基づく「修練」。

また、それに紐づく「身体能力」であり、それによって得られる「驚異的なパフォーマンス」です。

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そこにこそ彼女達の「誇り」があり、それが彼女達の「支え」でもあります。

修練の成果は着実に実力へも直結。

群雄割拠の「スクールアイドル界」で彼女達は「実力派の若手」として注目を浴びていきます。

そんな最中届く「東京」での「スクールアイドルイベント」への招待状。

「実力」を認められたからこその招待であり、彼女達にとっては「本番=ラブライブ」への試金石ともなる腕慣らしの舞台。ここで躓くわけにはいきません。

だからこそ二人はそれなりの覚悟をもって挑んだはず。

もちろんそれだけではなく、自分達が積み上げてきたものに対する「自信」をもって挑んだはずなのです。

しかしながら、そんな自信が東京の舞台では通用しません。

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東京の小さなイベントでも「入賞」出来ない...という現状。

もちろん「9位」は立派な成績です。しかし「ラブライブ」での優勝を目指す彼女達にとっては「足踏み」とも言える結果。

故にこの結果は、彼女達にとっては「衝撃的な結果だった」とも考えられるわけです。

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1期8話はAqoursにとっての決定的な「敗北」の物語です。

しかしSaint Snowにとっても「敗北」が与えられた物語でもあるのです。

そう考えれば8話での彼女たちの言動もまた理解できるような気がします。

「パフォーマンス」に注力し、努力を続けてきたSaint Snow。しかしその努力は「結果」に結びつかなかった。Saint Snowにとって「高いパフォーマンス」だけが「輝き」へと到達できる唯一の「道」。だからこそ自分達の思う「最高のパフォーマンス」を披露したつもりだった。けれども結果としてそのパフォーマンスは「認められなかった」。その事実は彼女達のプライドをひどく傷つけたでしょう。

そんな最中、Saint Snowの二人からすれば「レベルの低いパフォーマンス」に終始した(と二人が感じている)Aqoursが「0票」にショックを受けている場面に立ち会ってしまう。

「パフォーマンス」を高めるために、日々努力し、プライベートすらも投げ打っている彼女達にとって、Aqoursのパフォーマンスは「お遊び」のように映った。

だからこそ口から「厳しい言葉」が出てしまった...と言う風に感じられるのです。

 

上から目線でAqoursに対して厳しいアドバイスを送ったように見える聖良も、実際には「現代のスクールアイドル界を勝ち抜くことの難しさ」を「身を以て実感した」からこそ「憧れるだけでは勝てない」のだとAqoursに語るのであり、

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自らの「ストイックな努力」が「肯定されない」現状があるからこそ、理亞もまた「ラブライブ!は遊びじゃない!」と、その苛立ちをAqoursにぶつけてしまうのかな...と思えます。

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「ライバル」のような佇まいで登場したからこそ「誤解」されがちですが、彼女達もまたAqoursと同じ悩みを持ち、同じ壁に挑む対等の存在である。

Aqoursよりも上の立場にいるように見えた二人ですが、この時彼女達もまた「揺らぎ」と「葛藤」の中にいた。

その視点を以て彼女達の言動や行動を分析すると、より深くSaint Snowのことが理解できるようになる。そして彼女達のことを愛おしくも思えるようになると思うのです。

 

Saint Snowと「壁」

現状に苛立ちを覚えながらも、それでも自分達の「誇り」を信じ、更なる「パフォーマンスの向上」へと挑み続けたSaint Snow

その努力の甲斐もあり、北海道予選を通過。

遂に目標としていた東京での「ラブライブ決勝」へと出場を果たします。

 

決勝で披露された楽曲がどのようなものだったのか。残念ながらそれは明らかにされていません。故に想像することしか出来ないのですが。

恐らくは、彼女達が決勝に向けて用意した楽曲とは、彼女達のこれまでの「誇り」を「体現した楽曲」であったと想像できます。

自分達の「願い」。そして「誇り」。それらを詰め込んだ「究極の1曲」。

もちろん「楽曲」だけでなく、決勝の舞台での「パフォーマンス」も彼女達からすれば会心のものだったのではないかと思います。

 彼女達が目指した「輝き」。その原点にある「光」。

最高のパフォーマンスを披露したからこそ、彼女達は決勝の舞台でそれを「掴んだ」と感じた。

しかし結果としてそれは「錯覚」でした。

結果として「優勝=光」を掴むことはかなわず、入賞止まり。

もちろん初の決勝での「入賞」は誇るべき結果。しかし彼女達が目指したのはそこではありません。

自分達の会心のパフォーマンスですら掴めない「光」そして「輝き」。

その結果は、彼女達の「心を砕く」には十分の結果だったのかもしれません。

「完璧なパフォーマンス」を披露すれば届くはずと信じてきた「場所」。

しかし自分達の思う「完璧」でも、そこにはたどり着けなかった。

ではこれ以上どこを「プラス」していけば良いのか。

目に見えない「壁」を前に本当の意味での「足踏み」を余儀なくされたSaint Snow

2期開始当初、千歌にとって「よきアドバイザー」にもなっていた聖良ですが、内心では「砕けた心」を抱えながら、自分達の「これから」を模索していた時期でもあるように思えます。

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自分達の現在地における「全て」を「完璧」にパフォーマンスしたにも関わらず、超えられない「壁」。

それを乗り越える方法を探してもがき苦しむのが、Saint Snowにとっての2期序盤の物語なのかもしれません。

 

Saint Snowと「足掻き」

2期でSaint Snowが発表した楽曲は2曲。

「CLASH MIND」には文字通り彼女達の「砕けた心」。そして「戸惑い」と「足掻き」が表現されているように思えます。

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自分達のやり方で「誇り」を表現しても届かない「頂き」。

歌詞内で語られる、彼女達が感じた「憤り」や「不満」の原初がどこにあるのかは想像の域を出ません。

けれどもこの楽曲で二人は「大人」への不満を吐露します。

「安全な場所」にいて、こちらを一方的に評価する「老獪」な大人。

Saint Snowはそのクールな佇まいの割に、とても「青く」て「懸命なメッセージ」を楽曲に持たせるのが魅力のグループでもあります。

けれども、そんなSaint Snowの「青さ」や「懸命さ」をいともあっさりと「受け流してしまう」「大人」という存在。

それはひょっとしたら、Saint Snowがぶつかった「壁」そのもののメタファーなのかもしれません。

けれどもその「壁」を表明する中で、必死に「輝き」への糸口を探し続けるSaint Snow

「砕けた心を拾い集めて それで芸術を作るのよ。」

これはスターウォーズレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーの言葉ですが、「CLASH MIND」にはまさしくその精神が反映されているように思います。

そんな「CLASH MIND」を以て、地区予選を通過したSaint Snow

もがきながらも自分達の「やり方」を手探りで表現していく二人。

しかしDROP OUT?」では遂に模索の果ての「行き詰まり」が表現されてしまいます。

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決勝の舞台で「掴んだはずの光」。

しかしそれは本物ではなかった(結果として帰ってこなかった)。

それ故に「頂きへの道=光」を見失ってしまった...と歌詞内で吐露する。

これまで自分達の「在り方」を明快に表明してきたSaint Snowには似つかわしくないほどに、「DROP OUT?」の歌詞には彼女達の迷いと戸惑いが満ち満ちています。

歌詞はその最後に至るまで、「迷いへの解決」や「解放」を語らずに終わっていきます。混沌の闇の中へと落ちていく。ある種この後にSaint Snowに訪れる「困難」を暗示するかのような楽曲です。

この楽曲を聞いて思うのは、やはり彼女達の「在り方」には限界があったのでは?ということです。

「パフォーマンス」「実力」。

それらは確かに自己研鑚によって磨くことが出来る要素ではあります。

けれども最終的その過程を「結果」として評価するのは「他者」です。「他者」に認められない限り、自分達には努力に対する「成果」が与えられません。

だとすればそこに「依存し過ぎてしまった」場合にはどうなるでしょう。

「結果」が得られなければいつまでたっても努力に対しての「成果」を得られないということになるわけです。

つまり、どれだけ「努力」しようとも、「結果」が得られない限りは自分達には「成果」が与えられない。

即ちいつまでたっても「自分達」を「肯定する」ことが「出来なくなってしまう」ということになるわけです。

2期7話において、理亞の失敗が原因となって文字通り「ラブライブ」から「DROP OUT」してしまうSaint Snow

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しかしSaint Snowは「ラブライブ」で「優勝」しない限り、自分達を「肯定できない」運命に縛られていた。だとすれば、遅かれ早かれ同じような「破たん」が彼女達には訪れたのかもしれません。


Saint Snowと「再生」

実力主義」と「成果主義」の果てに不本意な形で力尽きたSaint Snow

「パフォーマンス」失敗による、半強制的な「退場」。

しかし、それ故に二人は、2期9話の時点で「終わり」をきちんとした形で受け入れることが出来ていません。

聖良は「実力の世界なのだから仕方ない」と自らを慰めるような言葉で自分を納得させていましたが、どこまで「納得」していたのかは不透明。

そして理亞に至っては「自らの失敗」を悔やむ、毎日涙にくれる日々を過ごしていた。

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確かに現代の「スクールアイドル」は厳しい世界なのかもしれません。

とはいえ、必死に「輝き」を目指し、頑張ってきた二人が、このような「終わり」を迎えて良いのでしょうか。少なくとも「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品は、その「終わり」方を「否定」します。

Saint Snowは(Aqoursにとって)ライバルではなく、同じ夢を追いかける同志」

 

これは酒井監督がファンブックで語った言葉。

敵ではなく、同じ夢を追いかける「仲間」。

だからこそAqoursは彼女達に「救いの手」を差し伸べます。

「夢」が「終わってしまった」と嘯く理亞に「終わらせなければいい」と語るルビィ。

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それは「自分達の夢」=「学校の統廃合阻止」を「諦めざるを得なくなった」後に、浦の星の仲間たちによって、新しい「夢」を与えられ、再び歩き出す勇気を得たからこそ言えた言葉だったのかもしれません。

一つの「夢」が途絶えたとしても、そこから「新しい夢」を紡いでいけば良い。

そして一つの「夢」が途絶えたとしても、「頑張ってきた過去」が無意味になるわけではない。

”がんばるって決めたっけ(絶対負けないって)

いっしょにがんばったよね(絶対負けないって)”

                       Awaken the power

 形は違えども、「同じ時代」に生きるスクールアイドルとして。

それだけではなく「同じ時代」を生きる「若者」としての「痛み」を共有する「仲間」として。

「一緒に頑張る」と決めて、「一緒に頑張った」からこそ紡げる歌詞。

それが表現された楽曲である「Awaken the power」をSaint Aqours Snowとして共に歌う。

この「楽曲」によって、Saint Snowは「救い」を得ていきます。

実力主義」を信じ、頂点に立つ事を目指した日々。

しかしそれは叶わなかった。

けれどもその「頂点」を目指して「頑張った」日々を、「Awaken the power」は肯定していく。

それによって彼女達の「頑張った日々」そのものが「確かな輝き」へと変わっていく。

成果主義」へと呑み込まれてしまった結果、「無価値なもの」になっていた「頑張った時間」と「事実」が、「価値のあるもの」へと変化していく。

そうやって彼女達が過ごした日々そのものが「肯定」されていくことで「Saint Snow」というグループそのものの「価値」が再肯定されていく。

その中でSaint Snowそのものもまた、「再生」していくのです。

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 Saint Snowの存在が成果主義」から切り離されて「肯定」されていく。

そうすることで聖良も理亞も「Saint Snow」の存在そのものを改めて「自己肯定」することが出来るようになる。

自分達の「成果」だけでなく、自分達の「歩み」や「思考」といった「Saint Snow」の「過去」を含めた全てを受け入れ、「肯定」することが出来るようになる。

その中で彼女達の「歩み」そのものが「輝き」へと変わっていく。

「輝きを求めて足掻いた時間こそが”輝き”である」。それは2期13話において千歌が得た答えですが、Saint Snowの二人にも同じ「答え」が与えられる。

ここも彼女達が「第2の主人公」であると感じさせる要素の一つですね。

またSaint Snowが「再生」していく中で、これまで彼女達が紡いできた楽曲にも、「新しい息吹」が吹き込まれていきます。

ただ「頂点」を目指すために生まれたはずの楽曲たちが、Saint Snowの「アイデンティティを表現した楽曲」として「再評価」される。

「勝つため」の楽曲としてだけでなく、Saint Snowの「イデオロギー」が示された楽曲として認められていく。

 

そうすることで彼女達が「輝き」を求めて歌った、「青さ」溢れる原初の楽曲「SELF CONTROL」もまた、Saint Snowにとっての「大事な曲」として認められていく。

「最強」をめざし「最高」であろうとした志。「勝つ」ために「自制」を強いた日々。それは「最高=頂点」にたどり着けなかった今となっては、半笑いで受け止めるべき楽曲なのかもしれません。

けれども彼女達の「在り方」そのものが肯定される中で、この楽曲で描かれた彼女達の「思い」や「願い」もまた、肯定されていく。

前作ラブライブ!において、最終的にはμ'sへと迎合されていってしまった(ように思えた)A-RISEと違って、Saint SnowAqoursの在り方に完全には迎合されない。

あくまでもAqoursの在り方を認めた上で、再び自分達の「在り方」へと回帰していく。

そしてAqoursもまた、その在り方を認めていく。

そうやってそれぞれの「道程」が、それぞれの「輝き」へと変わっていく。

そういった個々の「多様性」を重視する姿勢もまた、「ラブライブ!サンシャイン!!」ならではの観点であり、この作品を考える上では重要な要素なのではないかなと思うのです。

だからこそ、Saint Snowに関して考える事もまた、作品を語る上では重要だと思うのです。

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ということで番外編でございました。

とりあえずキャラ編はこれにてひと段落となります。

長々とおつきあい頂きありがとうございました。

 

さて、次はどこに行こうかな?という感じなのですが、通例通りであれば3rdライブを前にして2期開始以降の楽曲を振り返る「楽曲編」をやるべきですし、

あるいは「二期そのものの総括記事」を作っても良いですし、

やると言っておきながら全くノータッチの「ユニット編」をやっても良いですし、

3rdライブの予想記事をやってもいいですし、

まぁネタは無限にあるので、ちょいと考えます。

恐らくまずは2期終わりに寄せてのかるーい文章を投稿すると思いますので、変わらずよろしくお願いいたします。

それでは今回も長々とありがとうございましたm(__)m