Love Live!Aftertalk!

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~ラブソングっていったいなんだろう~ラブライブ!2期 ハイライト #8「私の望み」

時間がないよー!

と、いうことで、気付くとサンシャイン2期がはじまってしまうので、珍しく急ピッチで更新しちゃいました。

個人的にラブライブ2期の中でも屈指の好きな回である#8「私の望み」です。御託は良い。早速参りましょう。

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■#8あらすじ

いよいよ関東地区予選決勝!A-RISEだけでなく実力派スクールアイドルがしのぎを削りハイレベルの激戦区。そんな場所にも関わらず優勝宣言をかましてしまう穂乃果。そんな穂乃果につっこみを入れるメンバー。相変わらずμ'sらしい和やかな雰囲気がただよっています。A=RISEとの戦いを前に希が提案したのは、メンバーそれぞれから言葉を出し合って「ラブソング」を作ること。とはいえ恋愛経験に乏しいメンバー。思うように作詞作曲が進みません。そんな状況に業を煮やす真姫。それでも食い下がる絵里。どうにも腑に落ちない真姫は自体の本質を追求し始めますが...。

■#8主要登場人物

東條希

今回の主役。これまでミステリアスだった希という女性のバックグラウンドがようやく明らかになるだけでなく、彼女が秘めていた思いまでもが明らかになる。希というキャラクターがもっと好きになれる回。

西木野真姫

μ'sになじみ切れていない時、それを最も気にして、事態を好転させてくれたのが希。だからこそ、なんとなく彼女の行動が気になる。そんな距離感。

絢瀬絵里

唯一希の本質を知る人物。だからこそ「ラブソング」成立に強いこだわりを見せるが。

 

■優勝宣言
東予選決勝。A-RISEの前で堂々の優勝宣言をブチかます穂乃果。

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とはいえ、A-RISEもまた「決勝大会に匹敵するレベル」と称するほど。μ'sの価値も高まっている現状です。遂に正念場。関東地区予選決勝が始まります。

 

■ラブソング
予選決勝を前に浮足立つメンバー。

そんな中希が提案したのは全員の言葉を出しあい、一つの曲を作ること。そしてその曲は「ラブソング」にするという案でした。

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希の発案に反応するのは花陽。アイドルにとっての必殺ソングであるはずのラブソング。しかしμ'sには今までそれが無かった。

もしそれが作れるのであれば、強力な武器となり得る。アイドルオタクだからこそ、花陽にはその価値が分かります。

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とはいえ「ラブソング」とは一般的に「恋愛」の曲を示します。必然的に「恋愛経験」そのものが試されるわけですが、μ'sは経験値に乏しい。それはメンバーが作詞担当者である海未に対して「恋愛経験の有無」を詰め寄るシーンからも明らかです。

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とはいえ、希もそんなμ'sの現状は把握できていたはず。それにも関わらず何故「ラブソング」を提案したのでしょうか?この辺りが後半のカギになっていきます。

 

■「ラブ」の練習

とはいえ時間がそれほどない。ということで、学校で「ラブ」の実践研究を開始するμ's。

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μ'sを追いかけている人ならば当然気付く通り、これはアニメ内には登場しないμ'sのラブソングの一つ「もぎゅっとLOVEで接近中」PVへのセルフオマージュですね。

とはいえ様々な自分なりの「ラブ」を表現するなかでどうにもしっくりこない。

続いて穂乃果宅での恋愛映画鑑賞会を実施。恋に憧れるだけのメンバー、恋そのものに興味のないメンバー、そして恋を恐れるメンバー...と反応はそれぞれ。

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ただし共通しているのは、誰もが「ラブ」を「自分」と近似的に受け止めることができていない...ということ。
それほどにμ'sと「恋」との距離感は、今は大きいのです。

その事実が明らかになることで、明確になる「焦り」。
予選決勝が差し迫る中で、悠長にこんなことをしていて良いのか?

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前回ハロウィンライブにおいて、紆余曲折の末「今の自分たち」に自信を持つことの意義と、成功体験を得たことで、真姫は安易な逃げ道としての「ラブソング作り」に懐疑的な視線を持っているわけです。

 

■絵里の拘り
ほとんど希の「思いつき」と言って良いような案に固執する絵里。そのこだわりの理由が分からず、真姫の疑念は高まっていきます。
穂乃果宅での映画鑑賞回後、誰もが「恋」に対してピンと来ないなかで、それでも「ラブソング作り」に拘る絵里に遂に率直な意見を告げる真姫。

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「今から曲を作ってもクオリティが下がるだけ」「自信のある曲で予選に挑むべき!」

そこまで言われても食い下がる絵里。しかしそれを制するのは希。

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「真姫ちゃんの言う通り」「カードもその方が良いと言っている」

身内が折れたことで、沈静化する絵里。しかし、希の持っているカードが何なのかは分からないまま。故に希の真意もまた「藪の中」です。

 

■追跡
絵里と希の真意がつかめない真姫。二人を追尾するなかで、いよいよ本質が分からず二人に詰め寄ります。以前真姫を「めんどくさい人」と評価した希。そんな希の言葉を用いた上で、「あなたのほうがよっぽどめんどくさい」と返す真姫。

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思えば希はその時「あなたに良く似た人を知っている」と告げていました。(1期10話考察を参照ください。)

ishidamashii.hatenablog.com

 我々や真姫はそれを「絵里」のことだと理解していたかもしれません(実際そう受け取れる演出が採られていました)。しかし真実それは「自分=希」のことなのだろうと思えてきます。自分が「めんどくさい人間」だからこそ、とびきり「めんどくさい」真姫が気になって仕方なかったのでは?と。

 

■私の望み
希宅で明かされる今回の一件のあらまし。

元々は希がグループ結成前に考えていた「望み」がその根底にはありました。

「自分を大事にし過ぎて」「自分の本質をさらけだせないメンバー」を繋いでくれる存在であるμ's。その存在に「自らの希望」を見出した希。

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もしもこの9人がグループとして成立したのなら、その時にはそんな9人の言葉を「一つ」に「繋いだ」楽曲を作りたい。その楽曲で「ラブライブに出場したい」。それが希の願った「密かな望み」。

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正直なところ別にそれが「歌でなくても良かった」。ただ9人で一緒に「何かをした」その証を残したかった。

もしかしたら、それは希がずっと「ひとりぼっち」だったからこそ抱いた望みだったのかもしれません。

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しかし実のところ、その「望み」はとっくの昔に叶っていたのです。

9人で過ごす「なんてことない一日」と、その積み重ねが、希の「望み」を叶えてくれていました。
例えば、一人ぼっちで食べる豪華な食事よりも、9人で食べるほむまんの方が何倍も何十倍もおいしい。

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その事実がもたらす「幸福」と、それが自分の「望み」を叶えてくれている事実に気付くことが出来た時点で、希の願いはとっくに成就していた。その事実に無意識に気づいていたからこそ、希は「ラブソング」から手を引く決断をしたのではないでしょうか。

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■ラブソング
希の真意を知った真姫。それを知ったからには、今度は是が非でも希の「望み」を叶えて見せたくなるというものです。

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だって「友達」なんですから。
希の真意を知ったことでより互いに対する信頼感が深まるμ'sメンバー。

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その時そんな気持ちを反映するかのように、降り出す雪。

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「不思議だね 今の気持ち 空から降ってきたみたい」

「あの曲」の歌詞がそう告げたように、「恋」や「愛」は「手に入れよう」として願って、手に入る感情ではない。

ある日、ふと「降ってきた」ように舞い降りる気持ち。それがひょっとしたら「ラブ」なのかもしれない。

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「恋」とはちょっと違う。もっと深い部分での「愛」を実感したことで、μ'sのメンバーそれぞれの心に降ってきた「感情」。その一つ一つを組み合わせた楽曲は、間違いなく極上の「ラブソング」になるはずです。

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季節は秋から冬へ。μ'sの究極の「愛」を詰め込んだ「最強の楽曲」が誕生します。

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 運命の日を前に降りてきた「雪の煌めき」。それがμ'sに一つの「奇跡」を起こすのです。

さぁ、「運命の日」がいよいよ近づいてまいります。

 

というわけで#8ハイライトでした。

希のことを詳しく台詞で説明せず、画だけで様々な情報を想像させる。非常に演出が素晴らしい回で、今回見直すなかでもやはり感心&感動してしまいました。やはりこの回が大好きです。

さて、次回はこれまた大事な#9。とはいえ、それほど難しい回ではないと思うので、こちらもサラっと行ければと思います。

引き続きお付き合いくださいませ。

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