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Love Live!Aftertalk

妄想をただ書き連ねる覚書。

ラブライブ!サンシャイン!!  1stライブの前に総括してみましょう企画 【キャラクター編 其の五 渡辺曜】

アニメ ラブライブ!サンシャイン キャラクター 考察

キャラクター編も折り返し。今回は人魚姫のお話。

■渡辺曜

【何でもできる=器用貧乏? 居場所を求める”人魚姫”】

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渡辺曜はAqoursきっての「出来る女」である。

水泳部では飛び込みを専攻し、実力はインターナショナル選手クラス。

人付き合いも上手く、人見知りしない。

裁縫が出来て、衣装デザインもこなすように美術センスもある。

もちろん運動が得意なので、ダンスもその一環としてこなせる。

挙句の果てには料理もそつなくこなす。

学校の成績関係の話題は出てこなかったのでわからないけれど、おおよそ「欠点」が見当たらない「パーフェクト超人」。

それが渡辺曜である。

その認識は幼馴染の千歌も同じ。

いつも隣にいて、同じことをやっても必ず頭一つ抜きんでてしまう曜をどこか羨望の眼差しで見つつ、「並び立てないこと」へのコンプレックスを抱えていた。

とはいえ「なんでもこなせることが、果たして本人にとっても幸せなのか?」というのが、曜のお話。

千歌が「曜と同じことを出来ない」と思い悩んでいたのと同じように、曜もまた「千歌と何か同じことがしたいのに」とずっと思い続けてきた。

そこに降って湧いたのが「スクールアイドル」。

千歌は「自分と同じような”普通”の女の子がキラキラと輝いていた」から「自分も頑張れば彼女たちと同じようにキラキラできるはず」と思い立ち、「スクールアイドル」を始める。

「普通星人」の自分が頑張れば「なんとかなりそうなもの」なら、「パーフェクト超人」の曜ならなんなく出来る=ようやく曜と同じことを一緒に出来ると考えた千歌は、自ら曜をメンバーに誘う。

中学時代にもずっと千歌と一緒に「何かしたい」と誘い続け、それを断られ続けてきた曜にとっては「渡りに船」な、お誘い。

しかしながら、ここから「パーフェクト超人」の苦悩が始まる。

時を同じくして、音乃木坂から転校してきた桜内梨子。

まずは彼女の存在が、曜を知らず知らず苦しめる。

「スクールアイドル」という未知の分野において突き当たる「壁」。

その中で苦悩する千歌を、曜は上手く励ますことが出来ない。

それは彼女が「苦悩」に対しての免疫を持たないから。

「挫折」を経験していないから。

結果として、「音乃木坂」において「挫折」し、内浦へと流れ着いた「苦悩を知る」梨子に、「千歌の理解者」という立場を奪われ、曜のアイデンティティは揺らぎ始める。

ピアノコンクールにおいて不在となる梨子の代理として、ダブルセンターで千歌と共に踊ることになる曜。

しかし、初めての立ち位置でリズムが合わず、結果として「器用」な曜が「梨子のリズムで踊る」ことで、形式上は解決を見るが、曜の心中はますます荒れていく。

「自分じゃない誰かの代わりをする自分」

「だとしたら”自分の存在意義”とはなんなのか」

初めての集団行動。

しかも「スクールアイドル」という畑違いの場所で、自らのアイデンティティに悩む曜。

千歌が「曜ならばなんだってこなせる」と誘った「スクールアイドル」は、しかして曜にとっては「とんでもなく難しい場所」だったことが明らかになる。

「自分がグループ内に存在している意味」「役割」を見いだせず、自問自答を繰り返す曜。

しかしそんな彼女を救い出すのは千歌。

「曜ちゃんは自分のステップで踊った方が良い」

「もう一度作り直した方が良い。私と曜ちゃんの二人で」

千歌は元から曜の後ろに「誰か」を見たり、曜に「役割」など求めておらず「曜そのもの」しか求めていなかった。

それはAqoursの中においても同じ。誰も曜に「役割」など求めていない。

「曜は曜として、Aqoursにいれば良い」

そのことを理解したからこそ、曜は一人相撲を恥じ、「バカ曜」と自分をなじる。

曜本人が第6話で「悲しい話だよね」と表現した「人魚姫」。

それは「人間になるために、人魚の脚を捨て、美しい声を捨て、人間界へやってきた一人の女が、愛した王子に認められず、かといってその王子を殺すことも出来ず、最後には海の泡となって消える」というお話。

差し詰め曜に例えれば、「千歌と同じ夢を追うためにスクールアイドルになったものの、その世界に居場所を見いだせずにいた」わけで、そのまま追体験させれば「泡となて消える=スクールアイドルを辞める」ほかなかったわけだが、それを千歌が食い止めた形になる。

とはいえ、本来であれば「人魚姫」の王子も千歌と同じ態度を取るべきだったのだ。

「君は君のままで美しい」「人魚のまま私の傍にいてくれ」と言う事が出来たのなら、

「人魚姫」はバッドエンドにはならなかった。

「人魚姫」=「海に還るもの」を否定したAqoursは、その思いを「想いよひとつになれ」という楽曲名変更に託す。

「何かを掴むことで 何かをあきらめない」

そこには曜が「曜としてAqoursにいること」の価値を見出せた発見に対する祝福も込められている。

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