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ラブライブ!サンシャイン!!  1stライブの前に総括してみましょう企画 【キャラクター編 其の七 国木田花丸】

キャラクター編第7弾はズラ丸ちゃんです。

 

■国木田花丸

【”誰かの物語”を生き続けた彼女が、ようやく始めた”MyStory”】

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引っ込み思案で、おとなしく、なんとなく薄幸な雰囲気を漂わす「美少女枠」が花丸のアニメでの役割。

だったはず。少なくとも当初は。(後半は食いしん坊キャラにシフトチェンジしてましたがw)

実家が「お寺」(恐らく真言宗なので、花丸ちゃんは密教徒...?というどうでもいい想定)

しかも祖父母と暮らすという環境の中で、PCを始めとしたデジタルデバイスだけでなく、一般的な家電製品とも断絶されており、トイレのハンドドライヤーに「未来」を感じてしまう。

そんなどこか浮世離れした女の子でもあります。

当然同世代の女の子とは、なんとも空気を合わせにくく、(マイペースな性格も手伝って)花丸は孤立していきます。

その中で彼女が見つけた居場所は「図書室」。

図書室」にある数多の蔵書とそれらが語る「物語」。

その「物語」の登場人物に自分を投影し、「物語」の中に生きることで、ひと時「現実」から離れることに「埋没」していきます。

そんなある種の「孤立」状態から彼女を救い上げたのは、ある日偶然図書室で出会った黒澤ルビィ。

スクールアイドルに夢中...にも関わらず姉ダイヤの意趣変更の結果、自宅でアイドル雑誌を読めなくなったルビィは、図書室でこっそりと楽しんでいたわけですが、そんな「夢見がち」な二人は意気投合。

花丸は「空想世界」ではない「現実」において、初めて「親友」と呼べる存在を手に入れます。

ルビィと触れ合う時間の中で、彼女が持つ「可能性の豊かさ」を知る花丸。

「ルビィがやりたいものがあるのなら、それを全力で応援したい」。

そう思うようになります。

しかし花丸以上の引っ込み思案であるルビィは、自分を”過小評価”するクセがあり、花丸はそれを口惜しく思うようになります。

いつしか「ルビィの可能性を開花させる」ことを「自分の夢」として持ち始めた花丸。

Aqours」との出会いはそんな「自分の夢」を叶えるためのきっかけに過ぎないはずでした。

「ルビィ」という「親友の物語」を成就させるため、普段の姿からは想像出来ないくらいアクティブに動き始める花丸。

一人での加入に難色を示すルビィのため自分が率先して「Aqours」のメンバーとなり、

花丸に遠慮して自分を出しきれないルビィを叱咤激励し、

ルビィにとってのカセとなっていた姉:ダイヤとは直接対話させることで、関係改善と進展を図る。

明確な目標のため、ロジカルに戦略を組み立てる姿から花丸の地頭の良さが伺えます。

遂にルビィが抱えていたカセの全てを解決し、「親友の物語」を成就させた花丸は、満足気に「図書室」へと戻っていきます。

「これでマルの話はおしまい」と。

ルビィのいない、そしてAqoursメンバーのいない「一人ぼっちの図書室」。

ほんの少し前まで、ちっとも寂しくなかったはずのその場所が、なんだかとても寂しく感じます。

机の中には、雑誌のスクールアイドル特集号と、いつしか憧れていたμ'sの「凛」の姿。

最初は「ルビィの夢」のため始めたスクールアイドル。

しかし親友とともに、仲間とともに過ごす日々は、いつしか花丸にとっても「かけがえのない日々」になっていました。

それに気づきながらも”扉を閉めよう”とした花丸を、食い止めたのはルビィ。

花丸が一番ルビィのことを理解しているように、ルビィもまた花丸の気持ちを一番理解していました。

一緒にスクールアイドル活動をしていく中で、今まで見たことのないような晴れやかな花丸の表情を見たルビィは、共にスクールアイドルを続けていくことを提案します。

ルビィが自分のことを過小評価しているとすれば、花丸は「自分の物語を紡ごうとしない」人でした。

形は違えど二人は似た者同士。

だからこそ、二人は「親友」になれたのでしょう。

そしてそんな「親友」の言葉によって、花丸はようやく「自分の物語」を始めることが出来るのです。

それは花丸が憧れる「凛」も同じ。

親友である花陽のためにスクールアイドルを始めたものの、「自分はアイドルに向いていない」とずっと思い続けてきた凛。

そんな凛が「自分を認めることができる」ようになったのは、花陽が「凛ちゃんは可愛いよ!私が抱きしめたいって思うくらい」という全力の「愛情」を示して、「凛をスクールアイドルとして」認めてくれたから。

最も信頼できる「親友」の言葉を受けて、凛もまたこの日を境に「本当の意味」でのスクールアイドルになれたのでした。

凛の物語を知らずして、凛と同じ体験をしていた花丸はまさしく「凛の後継者」としてふさわしい存在。

良い意味で(?)空気を読まずに場を和ます姿も凛に近く、これからの活躍に期待がかかります。

ようやく始めることができた花丸の「My Story」。

どうなるのか「謎のまま」ではありますが、きっと素敵な未来が待っているはずです。