皆さんこんにちはorこんばんは。
さて、今回記事を書くにあたって予めお断りさせて頂きますが、キャラクター総括記事でありながら今回は「総括にならない」可能性を秘めております。
なぜなら今回扱う渡辺曜は、2期最大のブラックホールと呼んで良い存在だと思うからです。
一応1期キャラ総括でも曜に関しては触れましたが、そこではある程度彼女のことを総括出来た気がしておりました。
とはいえそれは11話「友情ヨーソロー」あってこそのもの。
あの回が無ければ、曜自身の「内面」が描かれること無く、ついぞ「理解」の端っこにすら立てなかったことでしょう。
しかし、2期ではついに彼女の内面が「ほぼ描かれる事」がありませんでした。
となると、彼女のことを考えるのには「妄想」をフル活用するしかありません!!
(普段から妄想しかしてない!というツッコミは重々承知!)
もはやほぼほぼ私の「妄想」でしか語られない今回の記事となりますので、予めご理解ご了承の上、気が向いたら読んでいただければ幸いでございますm(__)m
という逃げ口上もほどほどに。参りましょう、渡辺曜編です。
■渡辺曜と「バランサー」
渡辺曜という人を考えるうえで、真っ先に思い浮かぶ単語は「バランサー」というもの。
常にグループを俯瞰して見つつ、盛り上げるべき時には流れに乗り、脱線しそうな時には調整したり、場合によってはそれに迎合したり。
シリアスな場面では落ち着いて見せたりと、場面場面で常に「状況をしっかりと把握」し「落ち着かせる」役割を担っていたのが渡辺曜という人物だと、私は考えます。
そんな「曜らしさ」を思い起こさせる回といえば、やはり1期10話「シャイ煮はじめました」でしょうか。
海の家の調理担当を鞠莉、善子というクセのある二人と共に任せられた曜。
鞠莉と善子が文字通り「クセのある一品」を作り出すのを尻目に、曜が作ったのは「ヨキソバ」。
オムソバという海の家でも特に「外れない」メニューチョイスだけでなく、再現性の高さも含めて非常に「バランス感覚の高いチョイス」です。
活躍はそれだけにとどまらず。
売れ残ってしまった鞠莉の「シャイ煮」と善子の「堕天使の涙」を引き取って、「海軍カレー」として「再構築する」という技まで披露しました。
「カレーにしてしまえばなんでも旨くなる」という暴言至言もある通り、この再構築は大成功。見事「シャイ煮」と「堕天使の涙」を救うに至りました。
「クセが強くて単品ではどうにも扱い辛いもの」でも「組み合わせ次第では素晴らしい一品になる」。
私は1期10話考察記事内で、このシーンを「メンバーの個性がAqoursというグループに構成されていくある種のメタシーンである」と読み解きましたが、その中心にいたのが渡辺曜ということになります。
その後の曜の「Aqoursというグループ内」での立ち回りは先ほど書かせて頂いた通り。彼女は常にグループのかじ取り役を担っていたと思いますが、それはこんなどうでもいい1シーンからも明らかだと思うのです。
そもそもとして、彼女自身がとても「バランスのとれた人物」です。
将来の夢が「父親の船を引き継いで船長になる」という、正に「かじ取り役」を目指しているというだけでなく。
文武両道を地で行くスーパーウーマンであり、会う人とはすぐに打ち解ける人の好さを持つ。
更には誰もが認める美少女でもあり、裏表のない品行方正な性格。とはいえ糞真面目というわけでもなく、冗談も通じる。
なんというか、「バランスが取れている」というよりも「完璧超人」といって良い存在かもしれません。
そんな存在が常に近くにいたこともまた、千歌が自分を「普通星人」だと思い込んでしまった要因なのかもと思わせます。
とはいえ、私はそんな曜にも「苦手なもの」があるのだと思うのです。
■渡辺曜と「苦手なもの」
やることなすこと、なんとなくこなせるのが曜。
趣味で始めた飛び込みで、気付けば「インターナショナル級の実力」を身に着けてしまったように、なんとなくでも「抜きんでて才能を発揮してしまう人」が、曜なのかもしれません。
しかしそれ故に抱えるジレンマもまた、あるのだと思うのです。
「なんとなくでこなせるもの」ではなく、彼女自身にも「夢」がある。
それは「幼馴染の千歌と、一緒に何か夢中になれるものを見つけて、それを一緒にやること」。
思えば極めて「欲の無い」人である曜にとっての唯一の「願い」がこれでした。
しかし、我々からすれば決して難しく無さそうなこの「願い」が曜にとっては難しかった。
曜が「なんとなく」で行けてしまう場所は、千歌にとっては簡単な場所ではなく。
二人は同じものをやっても「並び立つ事」が出来なかった。
次第に曜との距離を開けていく千歌。しかしそれは曜にとっては不本意である。
どうすれば「千歌と同じことをする」という自分の「願い」を叶える事ができるのか。
そんな迷いの中で千歌が見つけてきたものが「スクールアイドル」でした。
千歌にとっては「普通の自分でもキラキラ出来る可能性を秘めたもの」である「スクールアイドル」。それは当然なんでも抜きんでてしまう曜にとっては、「余裕でこなせるもの」でなくてはいけなかった。
ただしこれが曜にとって初めての「難しいもの」でした。
そもそも個人競技ばかりやってきた曜にとって、「スクールアイドル」は初めての団体競技でもありました。
それまでは個人の成績の良し悪しだけの世界で生きてきた曜にとって、勝負の結果は「自分が出来たか、出来なかったか」だけだった。けれども「スクールアイドル」が団体競技である以上、そうはいかない。常に「チームとしてのパフォーマンス」を求められ、「チームとしての成績」が「結果」として下される。
恐らく1期7話「TOKYO」8話「くやしくないの?」での敗北は、曜にとってはそれほど「ショッキング」な結果ではなかったのかもしれません。
「自分達の能力が至らなかったから敗れた」。勝負というのは「そういうもの」なのだと、常に「勝負の世界」に身を置いてきた曜にとって、その帰結は「当たり前のもの」だった。
だからこそその結果を受け止めた上で、千歌に「どうする?辞める?」と発破をかけた...つもりだった(当然辞めない!と返ってくると想定していた)。
けれども、千歌やその他のメンバーは、そこまで割り切れなかった。
結果として、Aqoursというグループの中で、自分の「価値観」だけが浮いてしまい、それが「千歌との間」にも「壁を作ってしまった」。
「千歌と同じことをしたくて」、「千歌と同じ視界を得たくて」始めたはずのスクールアイドル。しかし、曜はついぞ千歌の「視点」を共有できません。
それは本当に千歌の感覚が「理解が出来ない」から。だからこそ曜はこの日を境に一つの「迷い」を胸に抱え込んでしまうのだと思うのです(その一旦の爆発が11話「友情ヨーソロー」なのだと思います)。
「何でもできる」はずの少女が初めて感じた「苦手なもの」。その一つが「スクールアイドル」なのだと思うのです。
また、これをきっかけに曜はもう一つの「苦手なもの」とも向き合うことになります。それは「嫉妬心」でしょうか。
自分が理解できなかった千歌の心情を一番最初に汲み取ったのは、東京からの転校生桜内梨子でした。
「頑張って努力すれば、やがて結果が付いてくる」のが曜の世界観だとすれば、梨子は「頑張っても頑張っても、それが結果として帰ってくるとは限らない」ことをこの時点で身を以て知っている人です。
ピアノ特待生として音ノ木坂に招かれた彼女。初めはコンクールで優勝するべく努力するも上手くいかず。努力に努力を重ね、失敗するうちにピアノを弾くことすら「出来なくなってしまい」、その結果として内浦へ引っ越してきたのが梨子という人物です。
だからこそ彼女には「努力をして、それが実らないことの辛さ」が理解できる。「その痛みをすぐに捨てて、次に進めない人の気持ち」が分かる。それは梨子の現状が「そうだったから」なのでしょう。
曜が持つ唯一の願いである「千歌と同じことをする。同じ視野を持つ。」ことを、特段努力せずに「実現してしまう」存在である梨子は、曜にとって明確に「嫉妬の対象」となっていく。
それはひょっとしたら、曜にとっては「初めての感情」だったかもしれません。
公明正大で裏表なく、誰とでも仲良くなれる曜にとって、「自分と他人とを比べる」という行為自体が似つかわしくないもの。
故に彼女は誰かへの「嫉妬心」のようなものすら感じたことが無かったかもしれません。だからこそ、その「感情」にどう対処していくべきなのかが「分からない」。その「分からなさ」が積もり積もって「爆発」したのが、1期11話「友情ヨーソロー」なのだと考えています。
1期11話では、梨子と千歌によってその悩みが「一人相撲」であったことが明かされ、一旦の決着を見せるわけですが、彼女にとってはこの「嫉妬心」にどのように「決着をつけるか」がその後の物語における、ある種の「裏テーマ」にもなっていったように思えるのです。
■渡辺曜と「出来るようになること」
曜にとっての2期の物語とは、これら1期で抱えた「苦手なもの」という名の「カセ」を克服していく物語だったのかもしれません。
その為に曜もこれまでとは「視点を変化させる」。
「千歌と同じことをする」というエゴを一旦捨て、「Aqours」というグループを第一に考えるようにする。「スクールアイドル」というものがあくまでも「千歌と同じことをする」ための「手段」でしかなかった曜が「Aqours」を理解するなかで、「スクールアイドル」のことも理解していく。その中で「スクールアイドル」としての活動を「好き」になっていく。
するとバランサーとしての「素質」がより花開くだけでなく、時には「バランスを欠いた行為」も選べるようになる。
その際たる象徴が2期12話でのまくら投げだと考えます。
「勝負」に拘ってがんじがらめになってしまったメンバーを「勝敗の無い戦い」へと引きずり込むことで、その緊張を「ほぐす」。
これはそれまでの「勝負」の世界に身を置いていた頃の曜には出来ない行為でしょう。
ちょっとしたお笑いシーンでもあるこのシーンですが、そこには明確に曜の「成長」が描かれているように思えます。
■渡辺曜と「好きになるということ」
2期の物語が、曜にとっては「苦手なものを克服し、好きになる」物語なのだと考えることで、2期における「曜の物語」がほんの少しだけ見えてくる気がします。
2期11話「浦の星女学院」では、メンバー各々が「学校でやりたいこと」を実践していく中、曜が選んだ「やりたいこと」は1期1話での千歌の行動を「再現する」ことでした。
1期の時点では、曜にとって「千歌と一緒にできること」に過ぎなかった「スクールアイドル」。そこには曜個人の「スクールアイドル」への思い入れはありませんでした。だからこそ彼女はこのみかん箱の上にのって部員募集を呼び掛けることが出来なかった。
しかし2期の物語を通じて彼女は「スクールアイドル」活動そのものに「意味」と「楽しさ」を見出せた。だからこそ、ここで初めて自分から、見えない誰かに向かって、自信を以て「スクールアイドル活動」への「勧誘」をすることが出来るようになる。
そしてそれが彼女にとっての「一番やりたいこと」にもなる。
彼女が告白する「千歌ちゃんと同じものが見たかった」という願い。しかしこのシーンでは彼女にとって2つの「やりたいこと」が叶っているのだと思えるのです。そしてそれは「スクールアイドル」そのものに本気で取り組み、その結果として得られた「成果」だとも思うのです。
「スクールアイドルを好きになれた」からこそ「千歌と同じ視野を持てるようになれた」。
やはりここにも「全てに意味があり」「全てが繋がっている」という2期のテーマ性そのものが現れているように感じます。
「苦手なもの」と向き合って、それを「克服する」。それは「嫉妬心」も同じ。
2期13話で曜から梨子へ告げられる「告白」。
唐突なシーンではありましたが、やはりそれは彼女が1期から抱え続けた「苦手なもの」への「解答」でもあります。
本来彼女が感じたことのなかった「嫉妬心」という感情。それと向き合い、克服していく中で、曜は「千歌の心情を前よりももっと理解できるようになった」。だとすればこの「嫉妬心」もまた、「成長」のために必要なものだった。これもまた「全てに意味がある」の実践でもあります。
それをはっきりと「明文化」するために、敢えて一時期梨子に対して「嫉妬心」を持っていたことを認めたうえで、その感情が「大好き」へと変換されたことを宣言するのかもしれません。
もちろん、梨子にはその意図は100%伝わってはいないですし、伝える必要も無いのかもしれない。それでも自分自身のケジメのために、敢えて「言葉にする」。
そんなところも曜の曜たる「魅力」なのかもしれません。
ということで、渡辺曜2期総括記事でした。
正直うまく解読できたとは1ミリも思っていませんが、僕にとっては今はこれが限界です。是非とも渡辺曜推しの皆様にとっての「曜論」をお聞かせいただければ幸いです。
今回も悪文を最後までお読み頂きありがとうございました。
次回黒澤ダイヤ編...!
知り合いのダイヤ推しの皆様のプレッシャーがパないですが(勝手に)、自分なりのダイヤ様への愛ぶつけてみせます!!
次回もどうぞよろしく!!!
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