Love Live!Aftertalk!

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~別れの季節が始まって~ラブライブ!2期 ハイライト #7「なんとかしなきゃ!」

皆様こんにちは&こんばんは。

2期ハイライトもいよいよ終盤戦。この#7からは見逃せない回ばかり。私自身改めて気合を入れて書いていこうと思います。

サンシャイン2期放送までに終わるのかは非常に怪しいですが。。

前置きはどうでも良いので、参りましょう。#7「なんとかしなきゃ!」です。

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■#7あらすじ

いよいよ予選決勝大会が始まる...という最中明らかになった驚愕の事実は...穂乃果の体重増加でした。。盛大な煽りからすればなんとも拍子抜け。とはいえ見過ごせないレベルの増量っぷりに減量計画が海未から課されます。時を同じく花陽も秋の新米の影響で体重増加が発覚。二人仲良く減量トレーニングをすることになります。そんな中生徒会としての業務をこなさなければいけない2年生組。予算会議前に各部の予算申請を受け取りますが、ことりはちょっとした油断から大きなミスを犯してしまい...。

■#7主要登場人物

高坂穂乃果

体重の増えてしまったアイドル。しかもリーダー。ということで現実世界でもよく表出する「アイドル急に太る」の法則を実践してしまいました。育ちざかりだからしょうがないと思うんですけどね(実際問題)。とはいえ、問題はそれだけでなくて、生徒会に降り注ぐ危機を2年生だけの力で解決に導き、生徒会長としても一つ成長を果たします。

小泉花陽

「ご飯」という魔物に魅入られた悲しき乙女。ということで今回は前半部分のメインパートを握る存在でした。

絢瀬絵里・東條希

生徒会に危機が降りかかる中力を貸そうとする二人。しかしながらその申し出は穂乃果によってやんわりと拒否されます。二人が感じる寂しさはやがて来る「別れ」への予感としてじんわりとした余韻を残します。

 

■秋と体重増加

季節はすっかり秋。天高く馬肥ゆる秋、というようにご飯がおいしくなる季節でもあります。そんなわけで今回は体重が増えてしまった穂乃果と

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花陽がメインのお話。

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と見せかけて、実はこの二人のお話は今回の後半の物語への目配せに過ぎません。今回の物語のキモはあくまでも後半。「成長」と「別れ」の物語へと連なるブリッジとしてこの7話は存在しています。

 

■ファーストライブの衣装

肥えてしまった穂乃果(見た目では分からないが)。なかなかその事実を認めたがらない彼女に渡されたのは、ファーストライブ時の衣装。

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「この衣装を着てみれば全てが明らかになる」そんな海未の言葉を証明するように、穂乃果はこの衣装を着ることができません。

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理由はもちろん「肥えたから」。

しかし実際にはそれだけでは無い気もします。実際高校生である彼女達は今が成長期。2年生の春に着られた服が秋に着られなくなたとしてもそこまで深刻な問題は無いような気もします。

となると、穂乃果がこの衣装を「着られない」という事実には、別の意味が込められているような気もします。それは文字通り「成長」です。

当初の目的だった「廃校阻止」を成し遂げ、精神的にも1期当初から大きく成長している穂乃果およびμ's。彼女たちは既に「過去」の縛りを受けない存在です。一番最初の「衣装が着られない」のは、そんな彼女たちの「成長」と「過去からの離脱」を象徴する出来事のようにも思えるのです。

 

■生徒会の使命

第1話から語られている通り、穂乃果はどうしても生徒会の業務を滞らせがちで、その負担を海未とことりが背負っている印象があります。

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生徒会とは本来、生徒の選挙を以て選出される「生徒側からの学校の代表」です。その存在と仕組みは「スクールアイドル」に非常に近しいものがあります。とすれば本来はその業務に真摯に取り組まなければいけない。学校を母体とする「スクールアイドル」にとって、学校の生徒からの応援は何よりも力になるもの。実際穂乃果たちはこの後音ノ木坂の生徒たちの助けをもって、ピンチを脱することになります。とすれば、どこかのタイミングで真の意味での「学校の代表者」として、生徒たちの支持を得なければいけない。今回の後半の物語は、そんな「みんなの支持」を得るための物語でもあります。

 

■ハロウィンライブの成功

前回「A-RISEに勝つため」に右往左往したハロウィンライブ用の楽曲作り。結果として「普段の自分たちのままで良い」という結論に落ち着きました。今回ライブの評価を得るμ's。その意見が好意的なものばかりだったことで、μ'sは「自分たちのままで良いのだ」という自信を得るに至りました。

他者と自分たちをなかなか相対化できなかったμ'sにとっての大きな成長。しかしながらこの自身が次回では少しだけカセになったりします。その辺は次回の講釈にて。

 

■生徒会のミス

ダイエット計画と並行して進めなくてはいけない生徒会の業務。時期は部活の予算会議。各部より予算の申請が届けられます。スクールアイドル活動と並行した活動ながらこれまで大きなミスもなく進めてきた生徒会活動。その中心にいたのは間違いなく海未でありことりでした。しかし、今回はそのことりがうっかりミス。まだ承認してはいけないはずの予算申請を承認の箱に誤って置いてしまったのです。

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なんと美術部の部費が予算会議前に「承認される」というあり得ない事態に。

(冷静に突っ込ませて頂ければ、いかに穂乃果がザルでも理事長のツッコミが入るだろうよ!とは思いますが、まぁそこは置いておいて。)

一応美術部の生徒に状況説明に行きますが、「もう皆に話しちゃったよ!」などと言われる始末。(ここも、まぁお前そんなこと言わずに状況を理解しろや!とは思いますが...。)

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なんにせよ穂乃果たち2年生がメインとなっての生徒会に初めての「ピンチ」が訪れることになります。

にわかに動き出す元・生徒会長および副会長。自分たちが部活OGに声をかけることで、事態の鎮静化を図ろうかと穂乃果に持ちかけます。

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始めはそんな絵里たちに頼ろうとする穂乃果。しかしふと思い立ちその申し出を断ります。

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「自分たちでなんとかしなきゃいけない」

穂乃果にとっては自分たちのミスで招いてしまった事態。だとすればそれを先輩の力を借りて強引に解決するのは少し違う気もします。

また、先ほども書いた通り、今回の物語の本質には穂乃果たちが真の意味で「音ノ木坂の代表」として生徒たちの「支持を得る」ことに意味があります。だとすれば、その支持は自分たちの努力で得なければいけない。そして仮に絵里たちの力を借りてしまったら、その時点で生徒たちから「信頼を失う」ことになりかねません。今回の収集は、そんな穂乃果たちを試す試金石となっている事件なのです。

穂乃果の言葉に食い下がろうとする絵里。それを制す希。

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帰り道にも心配そうに生徒会室を見上げる絵里に、希が声をかけます。

「パフェでも食べて帰ろか」。

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学校生活のほとんど全てといって良い時間を「生徒会活動」にかけてきた絵里。だからこそ生徒会の業務にはある程度の自負を持っています。故にその生徒会のピンチに自分が関与できないことへの歯がゆさがあります。また何にかけても自分を頼ってきた穂乃果が自分を頼ってくれない寂しさもあります。

そんな絵里が抱える「寂しさ」を機敏に察知する希。二人の関係性の深さを改めて感じ取れる名シーンです。それと同時に確実に流れていく「時間」と迫りくる「別れの季節」の意味を嫌が応にも感じてしまうシーンです。

もはや生徒会には絵里達の居場所はない。それは確実に「卒業」が目前に迫っていることへの目配せでもあります。

 

■問題解決に努める2年生3人

生徒会の3人のやるべきことは、まずは溜まっていた書類の整理。そして経費に関する再チェックと、そこから各部の予算に振れる経費がどの程度あるのかの再検討です。地道で時間のかかる作業。とはいえ、その作業が改めて「学校のことを知る」最高の機会にもなります。

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結局のところ、ミスを犯した際にそのケツを拭く方法は、真面目に真摯に、問題解決に努めること以外にありません。世の中にはウルトラCもたくさん隠されているでしょう。けれどもそれはベターではない。何よりも「人の気持ち」を動かすためには、一生懸命問題解決に取り組んだという「過程」が大事になったりするもの。

放課後も遅くまで予算資料の見直しに取り組む穂乃果たち。その様子をみた先生も声をかけずそっと立ち去る。一生懸命やっている人の姿は誰かが見ている。そしていつか必ずその行為が身を結ぶ。今や教育テレビでも流れるラブライブですが、こういった面でも非常に教育的な内容だなぁと改めて思いますね(笑)。

 

■予算会議

そしていよいよ予算会議。緊張する穂乃果たち。そこに声をかけるにはにこ。アイドル研究部部長として予算会議に参加していたにこ。彼女の存在が穂乃果たちに勇気を与えます。

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会議冒頭、やはり議題として上がるのは今回の「予算会議前の予算承認」と「その差し戻し」に関する説明を求める声。

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しかし先ほども書いた通り、穂乃果たちには「ウルトラC」はありません。素直に「自分たちのミス」を認めた上で謝罪。更に「無い袖は振れない」ということで、吟味した予算案を各部に渡すことで理解を求めます。

その資料には彼女達の努力が刻み付けられているもの。更に言うなれば、本来廃校になるはずだった音ノ木坂を救う原動力となったμ'sの3人が発する「無い袖は振れない」という発言は非常に説得力のあるもの。

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その資料と言葉の説得力を認めつつも、今回の「ケジメ」としてこれを受け入れるかの判断に困る生徒たち。そんな生徒たちに「ケジメを受け入れる」キッカケを与えるのはにこ。

彼女の「この予算案で良いと思う人~」という声をきっかけに手を上げ始める生徒たち。

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結果として穂乃果たちの真摯な思いがしっかりと生徒に伝わり、無事生徒会はピンチを脱したのです。

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難しい局面を、真摯な対応で乗り越えた穂乃果。明確に一つの壁を乗り越え、成長を果たしました。

 

■別れの季節が始まって

「ソレデヨサントォッチャッタノォ!」

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と花陽ちんもびっくりするくらいスンナリ終わった予算会議。でもそれも全ては穂乃果たちの真摯な姿勢が生徒たちに伝わったからこそ。ここにμ'sは明確に「音ノ木坂の代表者」として生徒たちの信頼を勝ち得ました。

秋の木漏れ日の中じゃれあう穂乃果と海未。そんな穏やかな時間を横目で見ながら希は「生徒会大丈夫そうやね」と呟きます。その瞳はどこか寂しげで...。

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穂乃果たちの成長を信頼し、生徒会のピンチ解決を託した希。しかし、やはり眼前で「自分たちが不在でも廻っていく生徒会」を目視することは複雑な気持ちを喚起させます。

「自分の居場所」が既にこの学校から消えつつあること。それを実感するのは、「卒業」を実感することと同じ。前回は絵里の機微の変化を希が感じ取れたように、今度は絵里が希の変化に気付きます。

「また、パフェ食べて帰る?」

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同じ胸の痛みを理解できる唯一の存在である二人。だからこそ二人にしか通じない符号がある。この回であった符号を繰り返し使用するのは、なんとも気の利いた演出だなぁと思います。

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季節はすっかり「秋」。秋は「別れの季節」。μ'sが無意識に無視していた「別れ」はひしひしと、それでいてはっきりと目前まで迫ってきています。

 

というわけで#7でした。

さて、次回は個人的に2期の中ではTOP3に入るくらい好きな回である#8「私の望み」ですね。いよいよ2期考察も終盤戦!一期に、それでいて大切に紡いでいけたらと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

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