Love Live!Aftertalk!

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ラブライブ!2期 ハイライト #2「優勝をめざして」#3「ユメノトビラ」

こんにちは、そしてこんばんは。

先週はAqours2ndLIVEがいよいよ開幕ということで、久々にサンシャインの話題で持ちきりだったわけですが、そんな空気は微塵も読まず、今回もラブライブ!2期の妄想考察をやっていきたいなと思います(笑)。

さて今回なんですが、色々と考えるうちに2話3話はセットでやろうかな?という考えに至りました。というのもこの2つのお話、「一つのロジック」を通じて繋がっているように思えたからです。

そのロジックとは「A-RISE」です。

1期では「高嶺の花」として存在したA-RISE。しかしこの2期ではμ'sにとっては「明確なライバル」として存在し、いよいよ3話では「初対面」を果たすことになります。言ってしまえばμ'sはこのA-RISEを「倒さない限り」「ラブライブ優勝」という悲願にたどり着けないわけでもあり。故にA-RISEを「いかにして倒すのか」というのが、2期における重要なテーマにもなってくるわけですね。

この2話および3話は、そんな「打倒A-RISE」にむけての取っ掛かりともいえる回。故にセットで、なおかつ「A-RISE」というロジック込みで改めて見てみようと思います。今回も「妄言」ばかりではありますが、どうぞ肩ひじ張らずにお付き合い頂ければ幸いですm(__)m

それでは参りましょう。#2「優勝めざして」そして#3「ユメノトビラです。

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■#2あらすじ

いよいよ始まる関東予選。その前に改めてルールのおさらいを受ける穂乃果。未発表のオリジナル楽曲をもって出場しなければならないこと。そして関東では4枠を巡っての苛烈な争いが繰り広げられることを知るμ's。新たな楽曲作成のため合宿へと出発しますが...。

■#3あらすじ

合宿の末新曲を手に入れたμ's。今度はライブの実施場所選定でひと悶着。視聴者の記憶に残る場所での一発勝負に、どうしても慎重になり、場所が決まらない。そんなμ'sのメンバーの目前に現れたのは、なんとA-RISEのリーダー綺羅ツバサ!?彼女から持ちかけられたのは意外な提案だった...。

 

■#2 #3の主要人物

・μ's

夏以来久々となる合宿では苦闘するものの、なんとか新曲を完成させる。彼女達が手にした哲学は、果たしてA-RISEの目にはどう映るのか?というのが、3話でのメインテーマ。

・A-RISE

圧倒的な実力で第1回ラブライブを制し、もはやシーンの中心というだけでなく「スクールアイドル」というジャンルそのものを象徴する存在にまでなった絶対王者。そんな彼女達にμ'sがどのように対抗していくのか...というのが今回のお話。

 

■倒すべき相手としての「A-RISE」

合宿の発端となるのは、関東大会決勝のハードル。

それは4位以上が次のステージに進むというもの。しかし秋葉原代表のA-RISEに1枠奪われるのは必然。それを鑑みれば残りの枠は3枠。

とはいえ「優勝」を目標に掲げるμ's。A-RISEに食いつくためにも、是が非でも2位以上に入る必要があります。

ただし「優勝」するためには、最終的にはμ'sはA-RISEを倒す必要があります。この2話および3話はその「ロジック」を描く出発点とも感じられるのです。

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■クリエイター陣を襲う「プレッシャー」

A-RISEに食らいつくためにも、まずは第1関門となる関東大会を通過しなければならないμ's。そこではまず「未発表のオリジナル曲」が必要となります。出場者をふるいにかける第1関門。それを乗り越えるため、μ'sは合宿へと向かいます。

夏時と変わらぬ9人での合宿。環境こそ違えどやることは同じはず。それにも関わらずクリエイターチームには目に見えぬ「プレッシャー」が襲い掛かり、それが「スランプ」にも繋がってしまうのです。

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プレッシャーの正体は小差こそあれ、3人同じもの。

「この曲が失敗したら」「この衣装が失敗したら」「ラブライブ決勝進出すら叶わず」「3年生と共に過ごす最後の大会が終わってしまう」...。

そんなプレッシャーが彼女達をがんじがらめにしてしまったのです。

そんな彼女達の心を解きほぐすのは「ユニット作戦」。

作業効率的には、ハッキリ言って意味があるとは思えない采配。しかし「仲間と過ごす中で得るちょっとした気づき」が彼女達をプレッシャーから解放していきます。

衣装デザインに行き詰ることりに、花陽は川辺で積んできた名もなき花を見せます。「自分たちのように、形が少しずつ違う花」は「今回の衣装のヒントにならないか」。花陽の気遣いはことりの心を救い、結果的には衣装デザインにも大きな影響を与えます。

f:id:ishidamashii:20170807235710j:plainまた常にプレッシャーとは無関係な様子の穂乃果も、ことりが進む道に光明を与えます。

なかなか衣装デザインが進まないことりに、「誰かが立ち止まったら誰かが手助けして、少しずつでもいいから進んでいけば良い」と持論を展開します。そこには「皆で進んでいく」という2期穂乃果の確固たる価値観が鎮座しています。

f:id:ishidamashii:20170807235927j:plain2期になり、物事を俯瞰して見られるようになった穂乃果。彼女の成長がまた、μ'sというグループを強化する要因にもなっています。

そんな穂乃果と同じようにグループを俯瞰して見ているのは希。

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頑なに山頂アタックに拘る海未を「山登りで大切なのは、チャレンジする勇気ではなく諦める勇気」と語るシーン。ここには「困難な物事にこそ、つい積極果敢に挑んでしまう海未」に対し「目標」を達成するためには「敢えて遠回り」をすることも重要なのだと諭す「俯瞰視点」の希ならではの視線があります。

「南に流れる流れ星は物事が進む暗示」

本来は見えていないはずの流れ星を、急に例え話の中に混ぜ込むのも「気負わずとも、流れに身を任せれば物事は上手くいく」というメッセージを暗に海未に伝えるため。そのメッセージを受け取ったからこそ、海未もどこか晴れやかな表情を浮かべるのでしょうね。

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そして作曲担当の真姫。いつもの調子でにことやりあっている最中、思わず飛び出してしまった「こんな3年生のために曲作る方の身にもなってよ」という言葉。それに対してにこはとても冷静な反応を返します。

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「曲はいつもどんな時も、全員のためにあるのよ」

いつの間にか自分を縛り付けていた「3年生のために」という思考。そこから「当たり前の視点」を用いて真姫を解放したにこ。

「いつも、どんな時も、全員のため」

それぞれが違う形であれ抱えていたカセから解放された結果、クリエイターチーム3人はビジョンを共有し、一つの楽曲を作り上げるに至ります。

「誰かのために」「歌う歌」

ユメノトビラ」を以て、μ'sは関東地区予選へと挑むことになります。

 

■ツバサと穂乃果のつばぜり合い

いよいよA-RISEと初の直接対決へと挑むことになるμ's。そんな中話題に上がるのは、「ライブの開催場所」です。これまでと違い、ライブ中継されるライブの人気投票、その一発勝負で決まる予選。故にインパクトを与える場所選びは非常に重要です。

喧々諤々の意見交換。それでも定まらぬ方向性。そんな最中μ'sの目の前に現れたのは、なんと打倒の相手A-RISEのリーダー綺羅ツバサ本人でした。

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動揺する穂乃果を引き連れて、自陣でもあるUT-Xに舞い戻るツバサ。遂にA-RISEとμ'sとが相まみえるに至ります。

緊張するμ'sの面々。そんなμ'sにA-RISEから与えられたのは、アイドルとしてのμ'sに対する「評価」と「賞賛」。それに伴う「ライバル宣言」でした。

「μ'sの皆さん。お互い頑張りましょう。そして、私たちは負けません」

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自陣に当面のライバルを引きずり込んだ上で、「上から」相手を評価し、更に「勝利宣言」をして立ち去る...。正に王者らしい「不遜」で「不敵」な振る舞い。この「自信」こそがA-RISEを支えるものであり、彼女達の「魅力」なのだと十分に伝わる演出です。

しかしそんなツバサに堂々と食い下がる穂乃果。

「私たちも負けません!...今日はありがとうございました」

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強気に「勝利宣言」でお返ししたうえに、笑顔で「自分たちをライバルと認めてくれた事実」への感謝を告げる穂乃果。その器の大きさに驚嘆するツバサ。

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「鮮やかに勝利宣言」したつもりがまさかの逆襲を受けて、若干面食らった様子。しかし逆襲されたままでは終わりません。彼女が用意した更なる「カマシ」は、「自分たちのホームで一緒にライブをやらないか?」という提案でした。

「当面のライバル」として認めたうえで直接対決を避けたにも関わらず、「負けない」と宣言されたため、「それならばこちらの土俵で今すぐ戦ってみましょう」というある種の挑発にも近い提案。とはいえツバサの場合そこまで黒い考えがあってのものではなく、あくまでも彼女本来が持つ「王者の風格」が発動しての提案。普通の相手ならばイモを引いてしまうような局面。それが分かっているからこそ「1日」考える猶予を与えようとします。

しかし当の穂乃果はそんな空気など読みません。ツバサの提案を、それこそ即断で「受け入れて」しまうのです。

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一見穏やかに見える両者の初対面。しかしてその裏では二人の「王者」による強烈なつばぜり合いが演じられています。

穂乃果とツバサ。

同じく「王者」の風格を持ち、似た素養も併せ持つ存在ながら、絶対的な「価値観」に相違があるらしい両者。この二人の価値観の相違もまた、後半のドラマにおいて重要な要素となっていきます。

 

■A-RISEと綺羅ツバサの哲学

さて、ここで改めてA-RISEというグループについて考えてみましょう。とはいえ、彼女達を考察するにはあまりにも要素が足りません。そこで今回は彼女達の思想を読み解くための唯一といって良いツールを利用します。それはもちろん彼女達の「楽曲」です。

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彼女達の公になっている楽曲は2曲。うち1曲は第1回ラブライブを制した楽曲「Private Wars」です。


Love Live! - [Lyrics] Private Wars (A-Rise)

具体的なメッセージ性という意味では、μ'sに比べると乏しいこの楽曲。しかしその中にもしっかりと彼女達ならではの単語が登場します。

「孤独」「それぞれの場所」「涼しい顔して走りたい」などがそうでしょうか。楽曲の音も含めて、彼女達の楽曲から感じるのは「クール&ビューティー」というイメージ。そして「孤高」というコンセプトです。

彼女達は決して「情熱」や「努力」を否定しません。むしろそれらのものに対しては肯定的です。しかし、それを「他人に見せる」ことを良しとしません。あくまでも「情熱」をもって「努力」したうえで、その「成果だけ」を「涼しい顔」して「見せたい」のです。そんな自己内での、いわば二律背反している価値観の対立は、とはいえアーティストにとっての「基本姿勢」でもあります。その「姿勢」は「Private Wars」の歌詞内では「正義と狡さ」という言葉に象徴されているのかもしれません。

この楽曲を以て「スクールアイドル」の頂点を極めたA-RISE。更なる頂点にたどり着くため、自らの哲学を突き詰める必要があります。そこで誕生したのが「Shocking party」です。


A-RISE Shocking Party TVver.

ここでは「孤高」っぷりに磨きがかかっています。

「誰かの為」でも「誰かのせい」でもなく、全ては「自分次第」であり「主役も自分」であるという主張。常に「自分次第」で「世界をも変えられる」と語るこの曲は「不遜」の極致ともいえる楽曲です。

この楽曲の持つ哲学には「王者にたどり着いてしまったもの」特有の「憂鬱」すら感じます。「選ばれし者の恍惚と不安、ふたつ我にあり」ではないですが、正しくそんな状況のA-RISE。「孤高」であることを突き詰め、それによって頂点へとたどり着いたA-RISE。そんな彼女達の価値観に揺さぶりを与えるのが、μ'sの役割となります。

 

■「ユメノトビラ」と高坂穂乃果の哲学

ユメノトビラは「孤高」とは真逆にあるメッセージを紡ぎだす楽曲です。

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「自分」だけでなく周りの「皆」を信じ、その「連帯」の価値を問うた歌詞。「誰かの存在」が「誰かの助け」となることを歌った楽曲。「自分」ではなく「応援してくれる誰かがいるからこそ強くなれる」というテーマ。そこには後々ハッキリした形で登場するμ'sのスローガン=「みんなで叶える物語」という言葉がしっくりくる形で表現されています。

A-RISEのパフォーマンスに気圧され、立ち止まりかけたμ'sを後押ししたのは応援に駆け付けた音ノ木坂の生徒たちであり、彼女達の応援をバックに歌うことで最大限のパフォーマンスを発揮することが出来たμ's。そこには「孤高」とは対照的な「一つの形」が顕在化しています。

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そんな「一つの形」を「青春」と表現して締めくくるこの楽曲は、やはりA-RISEの世界観とは反する物。そしてそれは自分たちとは異なる「スクールアイドル」に対するアプローチでもあります。故にツバサはμ'sのパフォーマンスに目を丸くするのではないかな?と思えます。

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驚いた後に不敵な笑みを浮かべるツバサ。その理由は自分の見立てが間違いではなかったことを確信したからでしょうか。やはりこの女、凄まじい「王者の風格」と「器」の持ち主ですね(笑)。

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さて、プレッシャーのかかる局面で、見事に自分たちの「世界観」を全世界にアピールすることが出来たμ's。そしてここでの対立軸の拡大が、やがて来る「再戦」の「結果」にも大きく結びついていくことになるわけなんですが...それとはその時の講釈にて。という感じでしょうか。

...というわけでコンパクトにまとめてみた#2、#3でございました。

さて、次回からは各キャラに焦点当ててみるシリーズ第1弾、にこ回ですね。こんな調子でコンパクトにまとめられた良いのですが。。ということで是非次回もご一読くださいませ。ここまでありがとうございました!!