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ラブライブ!サンシャイン!!  振り返り企画【楽曲編】第4回「決めたよHand in Hand/ダイスキだったらダイジョウブ!」

今回は挿入歌シングル第1弾。2年生曲2つですね。

◆「決めたよHand in Hand/ダイスキだったらダイジョウブ!

TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』挿入歌シングル「決めたよHand in Hand/ダイスキだったらダイジョウブ!」


Aqours ラブライブ!サンシャイン!! 第1話挿入歌 「決めたよHand in Hand」CM(60秒ver.)

説明:

TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇中挿入歌シングル第1弾。歌唱メンバーは2年生メンバー=高海千歌桜内梨子渡辺曜の3名。「決めたよHand in Hand」は第1話挿入歌。「ダイスキだったらダイジョウブ!」は第3話の挿入歌として使用された。フルコーラスを聴けるのはシングルだけだから、絶対買いだね!(雑な宣伝)

 

解説:

決めたよHand in Hand

実質第1話のED曲として使用された。スクールアイドルを始めたい...と思いながらその行く末に不安を感じていた千歌の元に舞い降りた「奇跡」。それが「音乃木坂=μ'sの母校」からやってきた「作曲のできる」転校生...梨子だった。そんな「奇跡」と共に訪れた「希望」を高らかに歌うのが、この「決めたよHand in Hand」である。

楽曲の使われ方自体はラブライブ1期での「ススメ→トゥモロウ」と一致しており、同曲との類似性を指摘する声も多かったが、個人的には上記に加えて「Future Style」へのオマージュもささげた楽曲のようにも感じた。「未来への希望」や「前向きな気持ち」を歌う歌詞はもちろん「ススメ→トゥモロウ」と同じ。しかし劇中登場するPVのモチーフはどちらかといえば「Future Style」に近い。学園の中庭にある大木、そのすぐ横にベンチがあるロケーションでの歌唱は「Future Style」を意識してのもの。また大木に桜が咲く演出も、μ'sの2年生3名が桜をバックに歌ったことへのオマージュだろう。両手を重ねて前に伸ばす振り付けや、お互いの掌を合わせる仕草にも見覚えがある。このような表現をチョイスした理由は、「千歌がμ'sに影響を受けてスクールアイドルを始めたから」に他ならないだろう。「Future Style」は「ススメ→トゥモロウ」で提示したテーマをより純化し、自分たちの「フォロワー」に対して呼びかける楽曲だった。故にそれを「受けて」スクールアイドルを始めた千歌たちにも、その表現を引き継がせたのだろうと想像できる。

ただ、劇中ではこの曲は千歌の脳内妄想でしか流れず、結果として最初のお誘いは「お断り」されてしまうのだが。ただし「手に手をとって行こう」というこの曲のメインテーマは、2話へと引き継がれていく。結果として千歌と梨子がお互いの「掌を合わせる」ことで「Aqours」の物語が本格的に動き始めるのだから、この曲は2話へのブリッジとして十分に機能していると言って良い。そういう意味では「挿入歌」としても明確な機能性をもった楽曲とも呼べる。

 

ダイスキだったらダイジョウブ!

3話挿入歌として使用。「第3話」での「ファーストライブ」...というキーワードを聴いただけで「ラブライブクラスタ」には嫌な予感がちょちょぎれたわけだが、その期待に応えるようにライブ会場には少数の動員。Aqoursの厳しいスタートを象徴する楽曲となった。とはいえ、物語後半にはそれが鮮やかに切り返され、この後のAqoursの物語、ひいては「ラブライブ!サンシャイン!!」の物語の「キモ」にもなっていくのだから恐れ入った。

楽曲の構成としては、その使用法も含めて「START=DASH!」との類似点を挙げる方が多く、「最終回で全員で歌う?」などの予想も流れたが、結果としてそういう使用法は為されなかった。個人的には初めて聞いた段階で、「そのような起用法はされないのでは?」と予想していた。というのも、この曲は「START=DASH!」のような悲壮感には包まれておらず、全体的に「希望に満ち溢れた」楽曲になっているからだ。そういう意味では「決めたよHand in Hand」と同じく「ススメ→トゥモロウ」に文脈を持つ楽曲という認識をしている。

何故この曲におけるAqours3名が、「見つけた」「キラリと輝くトキメキ」を「ダイスキがあればダイジョウブ」と無邪気に信じられるのか...といえば、それは「μ's」という成功例があるからだ。本当の「0」からスタートしたμ'sは頼るべく道しるべがなかった。だからこそ「熱い胸 きっと未来を切り開くはず」と、「自分自身の中にあるトキメキ」に全てを託すしかなかった。そんな彼女達が「トキメキ」をはっきりとした「輝き」へと変化させ、その成功例を後世に伝えたからこそ、μ'sのフォロワーは「トキメキ」を信じることが出来るのだ。

3話ではまばらな客席にショックを受けながらも、千歌は勇気を振り絞って「スクールアイドルへの一歩」を踏み出す。それもまた「μ'sの歴史」があるからこそだ。彼女達も観客0のライブに挫けそうになりながら、そこに駆け込んできたたった一人の観客=花陽のために歌うことで、μ'sとしての歴史をスタートさせた。その「歴史」を知るからこそ、千歌も勇気をもって踏み出すことができた。そしてその事実を認識しているからこそ、千歌はμ'sへの思い、憧れを隠さず語る。停電アクシデントで音源・証明が落ちたとしても、歯を食いしばって歌い続けるのも、μ'sが「あきらめないことの大切さ」を教えてくれたから。自分たちがスクールアイドルを始めることが出来たのも、全ては「μ'sがいたからこそ」と千歌ははっきりと分かっているのだ。

停電状態は生徒会長ダイヤの動きによって解決。また、まばらな客席も千歌の伝達ミスが原因だったことが分かり、最終的に会場は満員に。「失敗確実」と思われた「ファーストライブ」は大逆転で「成功」に終わる。そんな「成功」を「地元の暖かさ」と「μ'sをはじめとしたスクールアイドルたちのおかげなのだ」と切り捨てるダイヤは、このシーンの意図を明確に伝えるための存在。しかしその言葉にも千歌は「分かっています」とはっきりと答える。そう、千歌はそんなことは分かっていた。自分たちの「成功」が自分たちによるものだけではないことを。それでも「始めざるを得なかった」のは「大好きだから」に他ならない。「大好きなこと」が見つかったら、「まず始めよう」という考えはそれこそμ'sが「ススメ→トゥモロウ」「START =DASH」そして「SUNNY DAY SONG」で伝えてきたメッセージそのもの。Aqoursは「スクールアイドルとしての一歩目」を踏み出すと同時に、「μ'sの意志を継ぐ者」の一歩目も正確に踏み出せていた...ということになるわけで、非常に感慨深い。

とはいえこの時のダイヤの指摘がのちのちAqoursには「課題」として降りかかる。そしてその課題もまた「挿入歌」の中で消化していくわけで、「ラブライブ!サンシャイン!!」にとって挿入歌がどこまでも重要な存在であることが実感できる。

ライブではこの2曲どのように披露されるのか。個人的にはμ'sの3rdLIVEのように、アニメのストーリーを再現するような形で披露されたら嬉しいなと思う。アニメのストーリーと、楽曲とか直接結びつき、2.5次元としか表現しようのない空間が生まれるのが「メディアミックス作品」の醍醐味だと思うので。

 

というわけでライブ開催まで1週間を切りましたね。

ここからは急ピッチで行こうと思います。頑張りますw