Love Live!Aftertalk!

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ラブライブ!サンシャイン!!  振り返り企画【楽曲編】第2回「恋になりたいAQUARIUM」

 楽曲振り返り企画第2弾は、やはりセカンドシングルです。

恋になりたいAQUARIUM

恋になりたいAQUARIUM(Blu-ray Disc付)


【試聴動画】Aqours 2ndシングル「恋になりたいAQUARIUM」

 

説明:

 2016年4月リリースのAqours2ndシングル。表題曲のほかに「待ってて愛のうた」「届かない星だとしても」さらにドラマパートも入っているし、もちろん美麗なPVも付いているぞ!凄い!(小並感)

解説:

恋になりたいAQUARIUM

 「恋になりたいAQOUARIUM」はなんとも不思議な楽曲だ。シングルであるにも関わらず、未だにミニライブでの披露はなし。残念ながらちょっぴり影の薄い楽曲であることは否めないだろう。この曲が何故そんな存在になっているのかには、様々な要因があるはず。考えられる一つはこの楽曲に託されたタスクだろう。「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品が、沼津・内浦という場所と切っても切れない作品なのはアニメを見た人であれば同意いただけるはず。その関係の深さは、「聖地巡礼」目的の誘致...というだけではない、もう少し深い、作品の精神性に根差した関係性のようにも思う。そんな「作品の精神性」を陳腐にしないためには、その舞台を広く周知する必要がある。「恋になりたいAQUARIUM」にはアニメ開始前の大事なタイミングで、内浦という舞台を知らしめるタスクが課せられたように思える。PVで登場する三津シーパラダイスでAqoursのメンバーは活き活きと動き、その姿から我々は、彼女達が実在するような感覚を得る。そしてそれはもちろん、沼津、内浦、三津、淡島へと我々を誘う効果ももたらした。アニメ放送前に内浦を訪れ、感じることで、作中に登場し、彼女達が歩く景色を我々は陳腐には感じなくなる。そしてその経験が物語への没入を強めた。この楽曲が作品人気を高める要因になったことは無視できないだろう。

もう一つ、この楽曲が難しい存在になっているのは、そのタスクが我々の求める「タスク」とは少し違っていたからかもしれない。何故ならばこの曲は「2ndシングル」だからである。μ'sの2ndシングルは「snow halation」。「ラブライブ」において、というよりも2000年台のJ-POP史に名を残すかもしれない楽曲と比較されるのはあまりにも酷だが、この曲がプロジェクト「ラブライブ」の2作目における「2曲目」である以上、嫌でも意識されてしまう。そういった意味では不幸な生い立ちともいえるのかもしれない。

楽曲自体は非常にポップな仕上がりだ。それも初の総選挙で1位を獲得し、同曲のセンターを務める曜のキャラクターに沿ってのものかもしれない。とはいえ、その歌詞の世界は実のところ「snow halation」に近い。「snow halation」では「恋の予感」に勇気をもって飛び込む瞬間の煌めきのようなものを「雪に対する光の反射」に託した。「恋になりたいAQUALIUM」では「恋の予感」に飛び込むことを「水槽に潜る」ことに託し、その煌めきを「水中のアワ」として表現した。実は構造も精神も非常に似た楽曲と言える。反面「恋の予感」に対する「切なさ」のようなものが補てんできず、それがこの2曲を分ける決定的な差になってしまっていはいるのだけど、そこはカップリングの「待ってて愛のうた」が補完していたりする(後述)。

なんにせよ、この楽曲は横浜アリーナが初披露となるはずで、恐らく衣装を着て登場してくれるのでは?と今からワクワクしているうちの1曲だ。

 

・待ってて愛のうた

「待ってて愛のうた」は、Aqoursにとっては初のバラードとなる曲で、初聴時は「そう来たか」と驚いたものだ。というのも、この曲こそが「snow halation」の正統なフォロワーソングになっていたからだ。

μ'sは「名前のつけようのない切なさ」に、あえて「snow halation」という名前を付けることで、グループ初の「ラブソング」を作り上げた。けれどもAqoursはまだその「切なさ」を感じたことがない。それは「そんな強い気持ちなんて まだわからない」「胸を焦がす恋のチカラ 想いっきり歌ってみたいけど(先のことだね)」といった歌詞から明らかでもある。

彼女達はまだ「snow halation」を歌う準備ができていない。しかしいつかは「snow halation」のような、「ラブライブ」に興味が無い人でも感動させられるような歌を歌いたいと願っている。だからこそ「いつかは 心からの気持ちこめて 歌ってみたいから」と繋ぐ。

「待っててくれるかい もっとステキになりたいよ」とは我々へのメッセージであり、約束だろう。今はまだ発展途上のAqoursが、今後どのようなグループへと成長していくのかは未知数だけれども、我々はその過程を追いかける楽しみを共有できている。その先にある「ラブソング」を心待ちにしながら、まずはこの「待ってて愛のうた」がどんな形で披露されるのかを心待ちにしている。

 

・届かない星だとしても

2曲目でビックリさせて3曲目で安心させる、Aqoursらしさ前回の元気ソング。歌詞のメッセージは「君のこころは輝いてるかい?」に近いところもあり、なんとなくだけどシングル楽曲のコンペティションで惜しくも主題曲の座を逃した楽曲なんではないか?と想像したりしている。