Love Live!Aftertalk!

妄想をただ書き連ねる覚書。更新情報等はTwitterにてお知らせしております。

ラブライブ!サンシャイン ハイライト 第9話「未熟DREAMER」

いやぁ12話、良かったですねぇ(既視感)。

というわけで、もはや本放送にはどうあがいても追いつかない考察ブログがこちらです(白目)。

まま、13話で1期も終わってしまいますので、その後のロングスパンをこのブログと共に過ごしていただければ幸いでございます。。(という遅筆の言い訳)

 

さて、読んでいただけましたら

「ブッブッブー不正解ですわ!!(意訳:それは少し違いまして?)」

とか

「あんた良いこと言うじゃん」

など、ご意見ご感想も遠慮なく頂けるとありがたいです(あんまり過剰なDisは精神的に来るのでご勘弁頂きたいですが…)。

最近応援して頂ける方が増えているようで、非常に励みになります。

今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m

また、本ブログは著者の妄想がメインです。

関係者様の証言など何も取ってはおりません。

いわば戯言の類ですのでw 予めご了承の上読み流して頂ければ幸いでございますm(__)m

さて、というわけで「ラブライブ!」シリーズ屈指の神回となった第9話未熟DREAMERを振り返りましょう。

今回は一部Twitterで触れた内容と重複することもございます。

そちらも合わせてご了承願います。。

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前回6人での再出発を誓ったAqours

今回はいよいよ物語のキモ=3年生の加入回となりました。

今回も今までと同じく、項目に分けて振り返っていきますね。

 

■消えないホワイトボード

ファーストシークエンス。

果南がスクールアイドル解散を切り出すところから物語はスタートします。

この際、果南はホワイトボードに「歌詞」を書き連ねています。

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今回9話のキモとなるこの「歌詞」

千歌たちの「部室」としてあてがわれたこの部屋は、やはり果南たちの使用していた部室でした。

この部屋を割り当てたのは理事長である鞠莉なので、この采配は「意図的」だったと見て良いでしょう。

千歌たちが初めて部室に入った日にも、うっすらと残っていた「ホワイトボードの歌詞」。それは物語の進行上大きな役割を果たしていきます。

この辺りは「3年生の物語」部分、或いは「未熟DREAMER」の楽曲解説部分で、詳しく解説するようにしますね。

 

■果南と千歌

「上級生と下級生」あるいは「先輩と後輩」という関係ながら「幼馴染」でもある果南と千歌

こういった関係性のキャラクターは「ラブライブ!」シリーズには初登場となります。

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子供時代には臆病な千歌を後押ししていた果南

再び登場した幼少時の千歌。やはり左側の「黄色いリボン」が無いように見えます。

1話ハイライトで触れたように、千歌の「黄色いリボン」は彼女の中の「穂乃果=勇気」を象徴するもの、と考えられます。

とすれば、この時は千歌の「穂乃果性」を果南が「補てん」していた、という風にも見えますね。

一つ離れた年上の幼馴染である果南。

恐らく果南が中学に進学するタイミングで、それまでよりは「疎遠」になってしまったであろう二人。

千歌が「リボンを付けるようになった」のはそのタイミングなのか?というのも、気になるポイントの一つ。

そしてそこにも「ドラマ」があるのでしょうか。

まだまだ不明点ばかりの「二人」の関係ですが、なんにせよ千歌は果南という人の「本質」を下級生の中では「一番知っている」からこそ、彼女の行動や選択に「疑問」を感じます

そして、それが今回の物語を動かす「きっかけ」となっていきます。

 

松浦果南

今回のキーマンとなる果南。

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これまでは「台詞が全くない回」だけでなく「出番すら無い回」があるなど「冷遇の極み」を受けてきましたが、それは彼女こそが「物語のキーマン」だったから。

彼女が「動く」時、物語も急速に「動き出し」ます。

果南の性格をよく知る千歌は、「自分の一度の失敗で全てをあきらめてしまう」という選択が「果南らしくない」と思い、彼女を調査しようと試みます。

その方法とは、「ストーキング追跡」。

とりあえずは、毎朝「日課」として早朝ランニングをこなす果南を追いかけることで、何か「綻び」を見つけ出そうとします。

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(花丸…)

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内浦を軽快に、息も切らさず走り続ける果南。

追いかけるAqoursの面子がヘロヘロになる中、顔色一つ変えません。

その体力の充実は、今のAqoursに足りないものの一つ。

絵里の加入がμ'sのダンスクオリティを高めたように、果南もまたAqoursに足りないものをプラスする大事なピースであることが分かります。

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(体力自慢の曜でさえ、ついていくのが精いっぱいです。)

たどり着いたのは千歌たちも練習に使っている淡島神社階段

その先の祠の前で、果南は「水を得た魚」のように躍り始めます

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その動きの華麗さ、見事さは、思わず千歌たちも見惚れるほど。

同時にその晴れやかな表情からは「スクールアイドルが嫌になった」様子など微塵も感じ取れません

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思わず拍手しそうになった千歌よりも先に拍手が聞こえてきました。

その正体は鞠莉

「なんでいるねん!」などという野暮な突っ込みは止めましょう。

彼女は「果南のストーカー(自称)」ですからね。本職です。

思わず身を隠す千歌たちに気付かず会話を始める二人。

鞠莉の言葉から「果南が復学する」という事実が明らかになります。

しかし、その後のやりとりはここでも堂々巡り。

「スクールアイドルに戻れ」と言う鞠莉を頑なに拒む果南。

鞠莉は果南が「歌えなかったことを悔やんでスクールアイドルを止めた」と思っているので、半ば力づくに果南を呼び戻そうとします。

しかし、果南はその誘いを完全に拒絶。

ついには無二の親友だったはずの鞠莉に

「なんで帰ってきたの。私は帰ってきてほしくなかった。」

「あなたの顔、もう見たくないの。」

などという厳しい言葉を吐きかけてしまいます。

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これにはいつも「余裕」な表情の鞠莉も流石にショックを隠せず。。

(・・・このシーンはあまりにも胸が痛くなるシーンでした。)

とはいえ言った本人も苦渋の表情。

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しかしその表情を、鞠莉は見ることが出来ません

どうしてここまで「こんがらがってしまった」のか。

この時点では視聴者には理由が分かりません。

しかしこの頑なさ、個人的には「ラブライブ!」の某人物を思い出さずにはいられませんでした。

そう、「ラブライブ!」の主人公、高坂穂乃果です。

今でこそ「明るく能天気」なイメージが定着している穂乃果ですが、1期終盤に見せた「面倒くささ」「頑なさ」は相当なものでした。

その性質の根底は、彼女自信が持つ強烈な「自我」にあります

その特性が良い方向に働く場合、「強烈なリーダシップ」となって仲間をけん引する膨大なエネルギーとなるのですが、それが一度マイナス方向に振れた場合、「強烈な自我=責任感の強さ」となり、とんでもない「めんどくささ」に変化してしまうのです。

ラブライブ!」1期での穂乃果の場合、「猪突猛進に物事を進めた」結果、「周り(ことり)の変化や、自分自身の体調の変化に気付けず」「大きな失態」を犯してしまいます(注釈:風邪を押して出演したLIVE中に倒れ、μ'sは活動中止。ことの重大性を指摘された生徒会長=絵里の判断によって、μ'sはラブライブへのエントリーを取り消すことになりました)。

結果として「μ'sの活動休止」「ことり留学」という事態を招くことになり(ことり留学プロットに関しては後ほど触れますね)、それを「自分自身の責任」として1人で背負ってしまう事で、自分がけん引してきたはずの「スクールアイドル活動」を「辞める」とまで発言してしまいます。

これがひと時の感情に根ざした突発的な発言で、仲間の意志や説得によって覆るのなら良いのですが、「強い自我」の持ち主である穂乃果は「自分自身が決めたこと」を頑なに「守ろうとします」

結果海未に「最低呼ばわり」されたりするわけですが、それでも彼女は自分の「決定」を守り抜こうとします

・・・ちょっと話が脱線してしまいましたが

なにはともあれ、果南からはそんな穂乃果と同じ性質を持つ香りがします。

すなわち「自分自身の責任感」から「自縄自縛」になってしまっているわけです。

となれば、その果南を「自縄自縛から解放する作業」が必要になります。

 

■「歌えなかった本当の理由」。明かされる「視聴者が知らない情報」という問題。

一度は果南に手厳しく拒絶されながらも、鞠莉は粘り強く追いすがります。

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その手に握られているのは、かつて「スクールアイドルを結成していた」時期に使用していた「衣装」

しかし果南はそんな「大事な思い出のつまった衣装」外へ放り投げてしまいます。

(このあたりも果南の頑なさと、融通の利かなさをよく表しています)

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舞い落ちる衣装を「制服フェチ」である曜がとっさにキャッチ!

コミカルなシーンに見えますが、「衣装」を拾ったのが2年生3人であったように、「終わりかけたスクールアイドルの夢」を「2年生3人が救う事実」へのメタファーのようにも映ります。

拾った制服が「衣装」であることに気付く曜。

上の階が騒がしいので行ってみれば、そこではいよいよ「言葉では埒が明かない」ともみ合いが勃発していました。

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とはいえ、どれだけ「もみ合おう」と根本的な問題認識が「ずれている」現状では「解決」には至らず。

「いつまでこの押し合いへし合いを見せられるんやろ…」という視聴者の声を代弁するかのように、いよいよ千歌が「切れてしまいます」

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「いい加減に…しろーーーーー!!!!!!」

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「わけのわからない話をいつまでも!!」(ここも視聴者の代弁ですねw)

「感情をあらわにすること」が少なかった千歌の「爆発」に慄く人たち。

(一人ニヤリとしている花丸…。耳塞ぎ成功したから?)

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「放課後部室に全員集合!」と有無を言わせず3年生ズに承諾させる千歌。

3年生相手に、ここまでの強権を発動できたのは、相手の一人が幼馴染の果南だから。

「こう着」した物語を動かすのは、やはり千歌の「役割」となります。

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※完全な余談ですが…

3年生の教室にかけられた「日進月歩」という標語。

クラスの標語としては少しふさわしくない感じがします。

「日々、物事が急速に移ろう様」を示す4文字熟語。

この言葉を掲げたのは、「いつまでも立ち止まっていないで進むべき」という持論を持つ鞠莉なのでしょうか?

それともダイヤなのでしょうか。

どちらにせよ小物を使って「見えない誰かの感情」を説明するのも、映画的な手法ではあります。

 

・・・放課後アイドル研究部に集合した3年生ズ+Aqours

図らずもこのシーンが初めて9人が(面と向かって)一同に会すシーンとなりました。

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ここでも果南の態度は変わらず

鞠莉やルビィの証言や、ダイヤの裏切り(?)に憤慨しつつ、途中退席してしまいます。

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ここで事態を動かすのは、鞠莉も「知らない情報」を知っているはずのダイヤ。

追求を逃れるように脱出を図りますが、

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姉妹共々、ヨハネコブラツイストの餌食に

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コブラツイストは首・肩・腰を同時に極める複合関節技です…というどうでもいい知識)

いよいよ観念したダイヤ。

その彼女から明かされた「歌えなかった本当の理由」は、Aqoursだけでなく、鞠莉にとっても「初耳」でした。

ダイヤが明かした「果南が歌わなかった理由」

それは「鞠莉が本番直前に怪我をしていた→怪我をかばって無理をし、事故に発展することを恐れた→果南が緊張で歌えなかったことにして棄権した」という事実でした。

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※さて、ここで少し不満点を挙げます。

私が不満に感じたのは、この「鞠莉のけが」という情報が、今日・この日「唐突に、初めて示された情報である」という点です。

事前に匂わせるのが難しい情報なのは理解できます。

しかし我々が知らない情報が物語構造上の「大事なポイント」として登場してしまうのは、視聴者に対して「フェアではない」個人的には思います。

この手法が常態化してしまうと「実はこうでした!」後出しじゃんけんで全てが解決できる→伏線をいくらでも無効化できる…という事態になりかねないわけで、シナリオ構造としては悪手の一つのように思えてしまうのです。

ただし、私が悪手と思うのは「怪我」という情報を「後出し」で出した手法自体のことであって、プロット自体にはそれほど不満は感じていません。

多少強引に映るプロットではありますが、「幼馴染」ゆえに「鞠莉の立場」をよく知る果南が「自分のわがままに付き合ってくれている鞠莉に無理をさせられなかった」という構造はとてもよく理解できるからです。

(それを強調するように、鞠莉がスクールアイドルを始めたことを理由に、自分の進路設計をも変更させている事実を果南は聞いてしまう・・・・という描写もあります。)

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また「怪我」自体も「かねてから鞠莉にスクールアイドルを辞めさせるべきなのでは?」と考えていた果南が、それを「実行に移す」ための「引き金」になっただけに過ぎず、それほど「大きな事件ではない」のです。

しかし、この構成では「怪我自体が大事件」のように見えてしまい、それが「プロット自体の邪魔」をもしているように見えてしまいました。

個人的には、非常にもったいないなぁと思う部分ではありました。

 

■3年生組の関係性=「ことほのうみ」のリブート?

 前作での2年生トリオのように、幼少時代からの幼馴染である3年生組

その関係性には、どうしても「ことほのうみ(ことり・穂乃果・海未)」の3人を重ねてしまいます。

物語中何度か断片的に登場する「過去の3人」の姿。

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(険しい表情の鞠莉。引っ越しを繰り返してきたであろう過去。金髪・碧眼故にクラスになじめなかったであろう過去がこの1枚から伝わります)

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(妹と同じ動作をする姉)

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(懐中電灯を振る…という合図)

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そこには「3人」がいかにして「親友」になったのかに関しての詳しい説明はありません。

これは尺の都合上「そこに時間を割けない」という大人の事情もあるのかもしれません。

しかし、それ以上に「断片的にイメージを差し込む」ことで、逆説的に「3人の関係の強さ・深さ」「その時間の長さ」「濃密に伝える」効果が生み出せているように思えます。

そしてこの手法自体、前作「ラブライブ!」で「ことほのうみの関係性」にも使用していたものであり、やはり前述した通り「ことほのうみ」との親和性を感じてしまいます。

その親和性の高さから、「ことほのうみ」のifを「サンシャイン」の3年生組を利用して表現し、その関係性を「リブート」しようとしているのでは?とも思えてきます。

 

■「ことり留学プロット」の「失敗」と「やり直し」。その「真意」とは。

前作「ラブライブ!」で多くの人を困惑させたNO BRAND GIRLS失敗」から「ことり留学」に至るプロット。

それまで、なんだかんだと「ほんわか」していた物語の中で唐突に突きつけられる「シリアス」で「バッド」な雰囲気に戸惑った視聴者が多かった…というだけでなく、

「知らない話題が急にぶち込まれた」

 挙句、

「それを穂乃果がほぼなし崩しに解決」「ことりも穂乃果にほだされて帰ってきたように見える」展開に乗れない視聴者が続出

結果的にこのプロットを「呑み込めるか」「呑み込めないか」で、その後のラブライブ!」を楽しめるか否かを図る「試金石」にまでなってしまいました

またこの展開を「呑み込んだ」人でも、このプロットを特に意識せず「スルーしてしまっている」か、

プロットの持つ意味や意図を「理解していない」方が大半。

(ただし理解していないのが悪いのではなく、本編内での説明方法が悪いから仕方ないのです。視聴者が悪いわけではありません。)

なおかつそれを解説する媒体も皆無という現状が、今なお続いています。

実は私自身、このプロットの持つ意図が分からず、「困惑したうちの一人」でした。

ただ、「このプロットって何のためにあるんだろう?」と考えたのが、

ラブライブ!」を分析し始めるきっかけになり、

ひいてはこのBlogを作るきっかけにもなったわけで、

個人的には「非常に思い入れの強い」プロットの一つとなっています。

 

そんなわけで今回「鞠莉が留学していた」という情報が出た段階でなんとなく

「花田さん(シリーズ構成・脚本)はことり留学プロットをリブートしようとしているのではないか?」

とピンと来たわけです。

そして、「サンシャイン」9話では、私の予想の通りに、その「リブート」が行われました。

 さてでは「ことり留学プロット」とはどういった意図を以て作られたのでしょうか?

実はこのあたり9話放送直後に自分のTwitterで振り返っているので、それをまんま掲載しますw

・・・・長くなりましたが、概ね以上が「ことり留学プロット」の狙いと、今回リブートをした意図となります。

以上のツイートでほぼ全てなのですがw 

せっかくなので「かなまりの描写」に関して少し追記します。

 

■伝えたいことは「ちゃんと伝える」という視点。

ダイヤに「真相」を聞いた鞠莉は、「果南をブッ飛ばす!」と言って黒澤家を飛び出します。それは「大事なことを自分に伝えなかった」果南が許せないから

しかし、ダイヤは果南が鞠莉に「気持ちを伝えていたこと」「それに鞠莉が気付かなかったこと」を教えます。

その答えは「ホワイトボード」にあります。

9話冒頭映るホワイトボードの歌詞。

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この時部室で3人が話しているのは「スクールアイドルを解散する」という話。

しかしそんな話題をしながら果南は「ホワイトボードに歌詞を書き続けて」います。

この歌詞は「未熟DREAMER」の未完成版。

そしてここに書かれた内容こそが、「果南が鞠莉に伝えていた本音」ということになります。

ここから伝わるのは「スクールアイドルへの未練」

しかし、鞠莉はその表現にはまるで気づきませんでした。

そして、その事実をダイヤから教わったからこそ、鞠莉は「浦の星へ走っていく」わけです。

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見た人全ては絶賛する鞠莉の疾走シーン。TVアニメの枠を超えた「気合の入ったシーン」でした。

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2年経っても完璧には消えていなかった「ホワイトボード」の歌詞。

そこに残された歌詞を読むことで、鞠莉は2年越しに果南の真意を知ることになります。

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再び浦の星で対峙する二人。

二人は「お互いを思いやる」あまり「決定的にすれ違って」いました。

そしてその「すれ違い」を生んだ要因は、お互いの関係に慣れ親しんだ結果=「言わなくても本心が伝わるはず」という相手への過剰な期待だったことが分かります。

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鞠莉の気持ちを聞かずに決定を下したことに対する、報復としての「平手打ち」。

しかしそれは、「本音を言ってくれなかったこと」への非難でもあります。

その意図が分かるからこそ、果南も鞠莉に「本音をぶつけます」

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果南は鞠莉を「スクールアイドルに巻き込んだ」という負い目があります。

だからこそ鞠莉の口から自主的に「スクールアイドルをやりたい!」という言葉が聞きたかった。

しかし鞠莉の口から出るのは、「リベンジ」「次は負けられない」というグループ全体としての責任感から発せられる言葉ばかり。

「自分が悔しいからもう一度やりたい」「スクールアイドルを続けたい」という意志表示が無かった。

だから果南は「スクールアイドルという重荷」から「鞠莉を解放する」ために「決断をした」と鞠莉に告げます。

果南を非難した以上、鞠莉も「自分の罪」には気づいています。

それ故に自分の「左ほほ」を差し出すわけですね。

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平手打ちを通して、「贖罪」と「和解」を試みる鞠莉。

しかし果南が下した結論は「ハグ」でした。

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ここでも「ハグ」が二人にとってどういった意味を持つのか、は説明されません。

ただし、二人の(厳密には3人の)初邂逅のシーンをフラッシュバックさせることで、

「この二人は、大事な場面では必ずハグによって、問題を解決をしてきたのだな」ということが伝わるようになっています。

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本編ではじめに「ハグ」を試みたのは鞠莉でした。

そこから分かるのは「ハグ」が二人にとって「仲直り」を超えた「リセット」の意味合いを持つ動作である、ということ。

はじめこれを拒絶した果南から、改めて鞠莉に「ハグ」を求めるという行為は、鞠莉だけでなく、視聴者である我々にも「言葉以上の意味」を伝える動作となります。

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崩壊する鞠莉。

それを受け止める果南。

本音を語り合えた二人は、「ハグ」を通して、ようやく「元の幼馴染」の二人に戻ることが出来ました。

「お互いを思いあうが故にこんがらがってしまう人たち」ばかりが登場する「サンシャイン」。

鞠莉と果南もそんな関係の二人なのでした。

 

黒澤ダイヤ

鞠莉を学校に誘い、その後果南を学校に入れてあげるために「鍵」まで開けた生徒会長=黒澤ダイヤ

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彼女は二人の「こじれ」を最も理解していた存在であり、だからこそ板挟みになり苦しんでいた人物でもありました。

彼女が「スクールアイドル部」を認めなかった理由は「自分たち自身が夢半ば」のまま宙ぶらりんになっており「スクールアイドルへの気持ちに踏ん切りをつけられていなかった」から。

それ故に「他人がスクールアイドルをやる」ことを認められなかったのでしょう。

しかし「鞠莉の復帰」と、その鞠莉が「Aqoursの活動に前向きであること」を知る事によって「鞠莉自身のスクールアイドルへの思い」を確認した彼女は、「自分自身のスクールアイドルへの想い」をも再燃させていきます。

結果鞠莉を上手く操りながら、果南を刺激し、千歌たちを厳しく教育し、結果としてAqoursの結成を成立させてみせました

μ'sを結成に導いた希よりも更に困難なミッションを成立させた、ダイヤという人物。

只者ではないな…と思います。。

そんなわけで、もはや「スクールアイドル活動」になんの支障もきたさなくなったダイヤ。

元々どのメンバーよりも「スクールアイドルを知り、愛する」人物である彼女が加入することで、遂にAqours「パーフェクトナイン」となります。

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9話で9人が揃う、というお約束を守りつつ!

いよいよAqours」が完成しました!

そんな彼女達の門出を祝う歌は、花火大会に向けて準備をしながらも未完成のまま披露できなかった「あの曲」です。

 

未熟DREAMER

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この楽曲に関しては、語るのは野暮…というくらいPVが素晴らしい出来です。

また、これまでの物語を「総括」するような歌詞も素晴らしい。

こちらに関してもCD発売後に思わず興奮してツイートしてしまったものがありますので、そちらを貼りますねw

 ・・・ちょっと言葉足らずの部分を補足しますと、

サビ前の「力をあわせて 夢の海を泳いで行こうよ」は3年生3人ではなく、千歌以外の全員が歌唱しています。

ただし、この部分の詞を作ったのは「1年生時の果南・ダイヤ・鞠莉」なのです。

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(8話で1年生時の果南が作詞しているシーンがあります。)

その歌詞に、9人となったAqoursが「今日の海を」と加え、それを千歌がソロで引き継ぐからこそ、「過去から今へ」引き継がれたバトンを強く実感できるわけです。

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作詞を通して、「止まっていた時間」を動かし始めた3年生ズ。

「本音をぶつけ合えた」今だからこそ、あの時願った「楽しくなるはず」「未来」信じることが出来る。

未熟DREAMER」という楽曲がただの挿入曲としてではなく、物語を形作るための「大切な一部」として機能しているのも、この回の素晴らしさの一つですね。

 

・・・というわけで書いた自分が引くほど長くなった9話振り返りでございました。。

次回10話・11話はまたしてもニコイチで更新する予定。

その後12話と13話のハイライトが終わりますと、

今度は「サンシャインの総括」をしつつ、

ラブライブ劇場版の詳細解説」を「ラブライブ1期および2期の解説」もしていこうかな?と勝手に青写真を描いております。

相変わらず自分の文章力の低さに悲しさしかないですが、今後も精進して参りますので、何卒引き続きよろしくお願いいたしますm(__)m

という、ビジネス文章を最後に、また次回!!

 

 神曲is here!

 予約しまんた。